ロンドン芸術大学(UAL)Graduate diplomaコース終了しました!
こんにちは、やまです。少し遅くなってしまいましたが、graduate diploma interior designコースを無事卒業し、夏休みで日本に帰国しています。最終評価はDistinction(一応一番良い評価)で卒業することが出来たのでほっとしました。
私は俗にいう”天才”ではないので「日々努力して、誰よりも時間を割いて、誰よりも手を動かす」ということだけをモットーに一年を過ごしてきたので、修行のような日々だったなぁと思います。ただ、もっとやれた、もっとやりたいこともあったと悔しく感じる部分も残ったので、そこは来年集中的に取り組んでいけたらと思います。
今後についてですが、Graduate diploma終了後は自動的にUALのMA Interior and Spatial Designに進学できるのですが、私はUALには進学せず、Kingstonを3月頃に受験しオファーを頂いたのでそちらに進学予定です。場所は同じロンドンですが、心機一転し新たなスタートとなることに今からワクワクしています!
1. Graduate diplomaのカリキュラムについて感想
・総括
コースによって異なるようですが、私のコースでは前期と後期の二回にサブミッションが分かれており、毎週のチュートリアルでコースリーダーにフィードバックをもらいながら、ゆっくり一つのデザイン発展させていけるところが自分に合っていたと思っています。想像以上にコースリーダーと1on1で話せる機会があり、自分からお願いすればいつでも時間を作ってくれ、何でも質問できたところは有難いなと感じています。
尚、あくまで私の所感ですが、UALのChelseaはどのコースも割とゆっくりと勉強させてくれる印象で、LCCなどはビジネスに直結することを考えてか?一つのタームに何回もサブミッションあり、短期間で沢山デザインをつくることを求められているようでかなり忙しそうでした。。UAL内部でもキャンパスによってカラーが異なるので、興味のある人は良く調べたほうが良いと思います。
また、テクニカルサポートもかなり充実しており、AdobeやCAD,3Dソフト,3Dプリンターなども苦戦しながらも、日々チューターの先生方の丁寧なサポートのおかげで作品作りが出来ました。
私のコースは自分自身のクリエイティビティーを磨くことに重点を置いていたので、作品カラーも多様で、本当に好きなことを指せてくれた印象です。その分自己裁量になりますし、特に宿題がでるわけではないので、毎週自分で課題を決めて、タイムマネジメントしながら進めていく必要がありました。正直いくらでもサボることはできましたが、私はあれもこれもやりたいタイプだったので、毎週時間に追われる毎日で、まさに修行のような1年だったなと思います。(笑)
・Graduate diploma interior designコースが向いていそうな人
人によって所感は異なると思いますが、私は総括してこのコースに入れて本当に良かったと感じていますし、コースリーダー、コースメート達と学べた一年は私の宝となると思います。私のようにデザインを新たに始める人には非常にいいコースだと感じており、「自分が何をしたいのか、何が好きなのか」、一年かけて色々な角度から自分自身を知ることが出来たと思います。
私もずっとサステナブルデザインに興味があると思っていたのですが、自分はコミュニティ形成に興味があるのではないかと作品を通して知ることができました。
また、関連する学士を持っているコースメート達も楽しかったと言っていたので、学士を持っている人にも、英語とイギリスでの生活に慣れながら、自分の新たな側面を探していく面でも良いプログラムなのではないかと思います。
・BAと比べて感じたこと
勿論BAの学生達は3年かけて学んでいるので、アウトプットはめちゃめちゃカッコいいですが(特に模型のクオリティが凄い!)、グラディプ生もなかなか頑張っていたのではないか?と思いました。(笑)
実際に学校で作業していると、BAの子たちに「あなたの作品カッコいいね!何年生なの?」と話しかけられることが何度かあったのですが、グラディプでまだ1年も勉強していないというと、「本当にすごい。私は3年かけてソフトウェア使えるようになったよ!作品のクオリティも高くてびっくりした!」と言ってもらえたのは嬉しかったです。
資金があればBAはゆっくり学べたり、実際に企業とのタイアッププロジェクトを多く経験できて良いなと思うのですが、社会人かつデザイン未経験者にとってはグラディプコースは個人的にはお勧めです。また、コースメートの年齢層が広いところも個人的には刺激が多く楽しかったです。
2. 進路について
ー なぜUALにそのまま進学しないのか?
UALのMAに進学するか、Kingstonに行くか、北欧の大学院に行くか、かなり悩みましたが結果的にKingstonに行くことにしました。北欧の大学院も魅力的だったのですが、ポートフォリオの提出が2023年12月頃で、その頃は留学したばかりでまだ出せるほどの作品がなかったこと、北欧のMAは2年だったので金銭的な理由もありイギリスに残ることにしました。
UALに進学しなかった理由は、コースの規模感、作品のテイスト、カリキュラムの3つの要素があります。
・コースの規模感
MAは毎年80-120名の生徒がおり、その生徒に対してコースリーダー1人、チューター5名位?のようで、在学生からコースリーダーと話せる機会が多くはなく、担当のチューターも捕まらないこともあると聞きました。そもそもMAは個人制作が主流となるかとは思うのですが、私はグラディプ(25名規模)のようにコースリーダーと近い距離で作品作りをしていきたかったので、クラス規模が20-30名位のKingstonの方が魅力的に感じました。
・作品のテイスト
私はデザインのバックグラウンドがないので、卒業後すぐに働くことができるよう、MAでは建築のインテリア空間を専門に制作をしたいと考えていたのですが、UALのMAはSpatial designということもあり、バーチャル空間のデザインや、課題の表現方法も音楽や動画、写真を使って表現する課題が出るようで、アート寄りのカリキュラムで私がやりたいことと少し異なるかなと感じました。実際お話しした在学生は入学してからCADや3Dソフトを使っていない、とのことでした。
また、両校の卒展を見に行ったのですが、Kingstonは8割くらい作品テーストが自分の好み且つ、興味のある分野(コミュニティづくりとサステナビリティー)の作品が多くあったのですが、UALの卒展はアート寄りの作品が多く、自分の好きな作品が2-3つくらいしかなかったのも自分の中の決定打となりました。
※これは完全に個人の好みだと思うので、どこか学校を迷われている方は卒展は行った方が良いと思いました!
・カリキュラム
最後の決定打となったのは、Kingstonはロンドンにある企業とのタイアップワークがあることです。働く前に実際にお仕事をさせてもらえる機会があるのは私にとっては魅力的でしたし、多くは無いようですが、卒業後そのままその企業に就職する人もいるとのことでした。また、日本ではあまり聞かない名前かもしれませんがロンドンではKingstonは有名で、UALのチューターもKingston出身の方が何人もおり、イギリス人の友人もKingstonのことを、かなりいい学校と言っていたので、安心感があったことも理由の一つです。
・UAL MAはどんな人に向いていそうか
一方UALは既にデザインの学士があり、卒業後数年働いた後に自分のクリエイティビティーを伸ばすには非常にいいカリキュラムなのではないかと思いました。デザインを長年しているとアートをしたくなるとよく聞きますし、一度自分の殻を破るためにいつもとは異なるアプローチで表現していくことで創造性や個性も磨かれていくのだと思いますし、これが本来の大学院のあるべき姿なのではないかとも思いました。
最後に
円安で予定していた予算取りとは異なってきてしまい、一般家庭で自費留学の私にとってはかなり厳しい状況な上、まだ1年もあると考えただけで恐ろしいです…
その一方で様々な苦労を経て、人生どうにかなる!死にそうになれば帰ってくればいい!という謎のポジティブ人間に、この1年で成長することが出来ました。笑
来年も上手に節約してやっていけたらなと思っています。
夏休みも残ることあと少しですが、意外と忙しく一瞬で終わってしまいそうですね。。。この夏休み中は、ソフトウェアのスキルをもう少し高められるようにしたいのと、楽しく英語の勉強をできたらなと思っています。
また、今年は無事にビザの申請も既に完了しているので、去年のようにヒヤヒヤしなくてよさそうで安心です、、
ただ1年で5kg太ったので、可能な限り戻して帰れたらいいのですが、もう年齢的にも自然に落ちる感じではないのか、なかなか戻らず悲しいです。。日本食美味しいので、我慢もしたくないですし、、涙
ロンドンでは本当に色々な方に支えられ、今までの人生で最も刺激のある充実した一年でした。来年一年も駆け抜けていきたいです!!
引き続きよろしくお願いします!
ではまた!
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