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現代社会の生きづらさ

を描いた映画作品を立て続けに見たので、おすすめのもの紹介させてください。ややネタバレ注意。


市子


市子(杉咲 花)は、恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、突然失踪。
長谷川が行方を追い、これまで彼女と関わりがあった人々から証言を得ていくと、切なくも衝撃的な事実が次々と浮かび上がる…。
市子の人生を狂わせた悲しき宿命。
名前を変え、人を欺き、社会から逃れるように生きてきた。
なぜ、彼女はこのような人生を歩まなければならなかったのか ——。

公式サイトより

市子で印象深かったのは、市子に想いを寄せる高校生時代の同級生「北」との会話。

「お前を守れるのは俺だけや」といいつつも、市子を「悪魔」と罵ったり。市子に理想の女像を押し付けている印象。

が、そんな理想像とは裏腹に、生きぬくために、自分に好意を寄せる北すらも利用する市子。

正直、「ありがとう、市子」とすら思ってしまった。女らしさを、わたしはいつからか、社会から押し付けられている生きている気がしている。

そんなモヤモヤを、ばっさりと切り裂いてくれたような気持ちだった。

生きることに貪欲な市子を、嫌いになれない。どんなにひどいことをしていても。


ちょっと今から仕事やめてくる


仕事のノルマが厳しく精神的に追い詰められていた隆は、疲労のあまり駅のホームで意識を失い電車に跳ねられそうになったところを、ある青年に助けられる。幼なじみのヤマモトと名乗るその青年に全く見覚えのない隆だったが、ヤマモトとの交流を通して徐々に明るさを取り戻し、仕事も順調に進むようになっていく。ところがある日、ふとしたことからヤマモトについて調べた隆は、ヤマモトが3年前に自殺していたという信じがたい事実を知る。

映画.com

ブラック企業での上司からの罵倒シーンは、しんどくて見れなかった。わたしも経験あるから、本当にわかるけど、意味わからん理由で怒られてても、全部自分のせいで、そんなダメな自分が働けるのはここしかないかもしれないって思っちゃうんよな。

3ヶ月毎日怒鳴られる経験したことあるけど、今はこういう会社、珍しいかもしれない。から逆に経験できて良かったんかもな〜。貴重貴重。

なわけねーだろ!!!病んで大変だったんだからな!!!!!

みんなも、しんどくなったらすぐ逃げよう。と改めて思える映画でした。

生きててごめんなさい


出版社の編集部で働く園田修一は、日々の仕事に追われ、小説家になるという夢を諦めかけていた。修一と同棲生活を送る清川莉奈は何をやっても上手くいかず、アルバイトをクビになり、家で過ごすことが多かった。ある日、修一は高校の先輩の相澤今日子が勤務する大手出版社の新人賞にエントリーすることになる。一方、莉奈はふとしたきっかけから、修一が担当する売れっ子コメンテーター西川洋一の目にとまり、修一とともに編集部で働くことに。西川や社員たちが莉奈をちやほやする光景に修一は嫉妬心を募らせ、莉奈に対する態度が冷たくなっていく。

映画.com

修一にも、莉奈にも、共感しすぎてほんまにつらかった。

莉奈が、ペットショップ横に捨てられた犬を拾って帰ってしまうシーンがあるんだけども。無職で自立すらもできていないのに、「助けたい」と行動してしまう莉奈に、彼氏の修一が怒っちゃって、

「今のわたしに助けられるのがこの子だけだったの」って莉奈のセリフが刺さる。

この世の中には、どうしようもないことが転がっていて、それらはSNSですぐに目に入ってしまう。が、自分にはどうしようもできないことばかりで。

自分のことすらもままならないんだよ。本当に。自分には手に負えないと分かりつつ手を差し伸べてしまう気持ちも分かるし、それを怒ってしまう修一の気持ちも分かる。他人のために一生懸命になる人をみると、自分のことしっかりしてからにしろよって思ってしまっている自分もいる。「自己責任」で片付けない世の中になって欲しいと願いつつも、その逆の発想も潜在的に持ちあわせている自分。苦し〜



いい映画を見て、まんまと考えさせられている。こういう映画を作れる人を、とても尊敬する。

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こやまもえ
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