現代社会の生きづらさ
を描いた映画作品を立て続けに見たので、おすすめのもの紹介させてください。ややネタバレ注意。
市子
市子で印象深かったのは、市子に想いを寄せる高校生時代の同級生「北」との会話。
「お前を守れるのは俺だけや」といいつつも、市子を「悪魔」と罵ったり。市子に理想の女像を押し付けている印象。
が、そんな理想像とは裏腹に、生きぬくために、自分に好意を寄せる北すらも利用する市子。
正直、「ありがとう、市子」とすら思ってしまった。女らしさを、わたしはいつからか、社会から押し付けられている生きている気がしている。
そんなモヤモヤを、ばっさりと切り裂いてくれたような気持ちだった。
生きることに貪欲な市子を、嫌いになれない。どんなにひどいことをしていても。
ちょっと今から仕事やめてくる
ブラック企業での上司からの罵倒シーンは、しんどくて見れなかった。わたしも経験あるから、本当にわかるけど、意味わからん理由で怒られてても、全部自分のせいで、そんなダメな自分が働けるのはここしかないかもしれないって思っちゃうんよな。
3ヶ月毎日怒鳴られる経験したことあるけど、今はこういう会社、珍しいかもしれない。から逆に経験できて良かったんかもな〜。貴重貴重。
なわけねーだろ!!!病んで大変だったんだからな!!!!!
みんなも、しんどくなったらすぐ逃げよう。と改めて思える映画でした。
生きててごめんなさい
修一にも、莉奈にも、共感しすぎてほんまにつらかった。
莉奈が、ペットショップ横に捨てられた犬を拾って帰ってしまうシーンがあるんだけども。無職で自立すらもできていないのに、「助けたい」と行動してしまう莉奈に、彼氏の修一が怒っちゃって、
「今のわたしに助けられるのがこの子だけだったの」って莉奈のセリフが刺さる。
この世の中には、どうしようもないことが転がっていて、それらはSNSですぐに目に入ってしまう。が、自分にはどうしようもできないことばかりで。
自分のことすらもままならないんだよ。本当に。自分には手に負えないと分かりつつ手を差し伸べてしまう気持ちも分かるし、それを怒ってしまう修一の気持ちも分かる。他人のために一生懸命になる人をみると、自分のことしっかりしてからにしろよって思ってしまっている自分もいる。「自己責任」で片付けない世の中になって欲しいと願いつつも、その逆の発想も潜在的に持ちあわせている自分。苦し〜
いい映画を見て、まんまと考えさせられている。こういう映画を作れる人を、とても尊敬する。