見出し画像

最終決断はパン職人

進路に迷いまくっている継娘の、最終決断は『パン職人』だそうで。

大学を辞めるという決断後、まだまだ進路を決め切れていなかった娘ちゃんですが、ついに決断したそうです、『パン職人』

ビオの素材を使った、健康志向のパンを焼きたいとのこと。

週に数日はパン屋さんで実習生として働き、他の数日は専門学校で授業を受ける、職業訓練専門学校のような制度で学ぶのだそうです。実習生には少ないけれどお給料が出ますので、少しのお金を稼ぎながら学ぶことのできる制度です。

元嫁(継娘の実母)の今彼がパン職人で、それこそビオの素材を使った個人経営の小さなパン屋さんをしているのですが、娘ちゃんは今までもそこで時々アルバイトをさせてもらっていました。この今彼さんは「マイスター資格」を持っており、生徒を取ることができますので、この今彼さんのところで実習登録をさせてもらえるようにお願いし、受けて頂けたそうです。

夫は、この娘の進路判断に喜んでいます。

ドイツでパンは毎日食べますから、パン屋さんには充分な需要があります。パン職人の資格を取れば、仕事がなくて困ることはないと思われます。将来的にお金を稼ぐことができる(と見込める)職業で、安心したようです。それに、夫は自分も昔パン職人もいいなと思っていた時期があったそうで、娘が手に職をつける決断をしたこと、自分も興味のあった分野であったことなどが嬉しいようです。

「娘が元嫁の今彼の元で学ぶ」という状況に、複雑な心境はないのだろうかと思いましたが、夫は「娘の頼みを引き受けてくれた彼に感謝している。」といいます。私はこういうところも、「流石ドイツ人。感情に流されやすい日本人とは違うな。」と思うのでした。ドイツ人だからなのか、夫だからなのかは定かではありませんが、そのことが娘にとってプラスであればそれでいい、喜ばしいことだと受け止めることが出来るところ、尊敬します。

私達は今彼さんにも行事毎に顔は合わせていますので、多少は知っています。深く知り合ってはいませんが、変な人ではなさそう(失礼)なので、そう言った点でももしかしたら父親として安心なのかも知れませんけれども。

私はというと、私もこの決断は嬉しく思いました。

夫と同じように、パン職人なら将来的に仕事に困らなくて済む職業だと思いますし、そこに娘ちゃんが意欲を持てるならいいことだ、と思いました。

ただ、私は、出来れば実習先は身内ではなく赤の他人のところであって欲しかったです。世間に揉まれる経験を…と思ってしまって。ですが、ビオのパン屋さんでマイスター資格を持って生徒を取ってくれる先を探すことは難しいようですし、そもそも継娘がパン職人になるという決断に至ったのも、彼の元でのアルバイト経験があってこそかも知れません。今彼さんにはやはり感謝、でしょうか。

夫も私も、娘ちゃんの進路が決まりそうで、やっと前に進みそうで、更に正直なところ、実習中もお金が入るということでその点にも安心しました。

娘ちゃんから、夫は「実習のお金が入ったら養育費減らしても大丈夫よ!」と提案を受けたらしいのですが、夫は「僕達からの養育費は決めていた期間で、今のままの金額だ。」と伝えたそうです。私は養育費の金額計算に「子供に実習などで収入ができた場合にはその収入も考慮して金額を決める」とありますから、多少減額させてもらってもいいんじゃないかとちらっと思いましたが、でもまあ予定の年数で終わらせることが出来そうで、それだけでもスッキリするので良かったと思って、実父である夫の考えに任せようと思います。娘ちゃんが自ら養育費の減額を提案してくれたこと、私達の生活の事も、ちらっと考えてくれたのかなと思うと嬉しいです。

夫は、娘がどのような決断をしようとも「養育費の支払いはこの期間でこの金額」と当初の予定で固定しておきたいみたいです。そうすることで、私達もそのつもりで予定をたてられますし、娘もそれを前提に自分の進路を自分で判断し、経済面も含めて今後を計画すべきだと思っているようです。確かに、減額して、でもまた娘ちゃんが進路変更を希望して元に戻すように言われたり、支払い延長を望まれてもこちらも振り回されてしまいますしね。娘がお金を稼ぐなら、それは娘の決断で娘のプラス収入で良い、そのお金の収入も含めて、娘が自分で人生設計したら良い、と思っているようです。

この「パン職人」になると伝えてきてから1週間ちょっと経ちましたが、まだ「学校に行き始めたよ。」という連絡はありません。

学校は実はもう新学期が始まっているタイミングで、決断を伝えてきた時点で1週間程新学期を過ぎてしまっていました。ですが、ドイツの専門学校では1週間程度の遅れはあまり気にせずに入れてくれることもあるので(席が空いていればですけれども)、夫も娘に「早くに手続きをするように。1週間くらいなら遅れていても手続きしてくれるよ。」と伝えたのですが。

果たして、娘のパン職人への道は始まるのか。

いつか、継娘の焼く美味しい焼きたてパンで、家族ブランチがしたいです。


2022年2月21日



ありがとうございます。励みになります。 頑張って更新しますね。夫と美味しいものを食べたいな。