見出し画像

押しが強い命でよかった

2年ほど前から、自分の心に生まれた感情を大事にすることを心がけている。それは主に、平気なフリをしないということ。ネガティブな感情もちゃんと味わうようにしたいと思っている。

だからこの記事に書いたみたいに、「感じないこと」が良しとされてしまう状況に強い違和感を覚えるようになった。

でもこの前、「味わってどうするの?つらさを感じ続けるのってしんどくない?」と素朴な問いをもらった。

そうなんだよな。

そのときの私には、相手も自分も納得させられるような答えは持ち合わせていなかった。

つらいとき、つらいを感じ続けるのは、つらい。

そんなことわかっているんだけど、無視しちゃいけない気がする。その感情から目を背けちゃいけない気がするんだ。でも、なんでだろう?

そんな問いを持ち続けていたら、つい数日前、その根拠を最近読んでいる本に教えてもらえた。

感情は、命のために必要だから存在しています。それは、命にとって外側の世界において何が必要なのかを内側から教えてくれている、自分の命からのメッセージです。

由佐美加子・中村伸也
『ザ・メンタルモデルワークブック』

そうか、感情は命からのメッセージ、なのか。
これまでに得た点と点が繋がったような気がした。

メッセージは無視しても、たぶん生きていける。これまで30年近く、そうやって生きてきたのだから。でもおそらくこのままでは、心の底から満たされることはないのだろう。

それがわかってきたから、私は今「感情を大事にしよう」と思っているんだ。

感情を味わい尽くそう、と思った最初のきっかけは、乗り越えられないからだった。私は記憶力がいいのか、未練がましいのか、ネガティブな感情が消えていかない。見ないフリしても、何度も何度も襲ってきて苦しめられる。

「感情はちゃんと味わわないと浄化されないらしい」
そう聞いたのが、事の始まりだった。

どうやら私の命は、押しが強いらしい。無視しようとしても「ちょっとちょっと〜、ちゃんと手紙読んでよ〜」と追いかけ回してきていたのだ。

読むのはつらいときもあるだろう。それでも読まないと、私はこれからも逃げ続ける人生を送らなきゃいけない。それは「幸せに生きたい」という願いと、相反する行動だ。

心からわたしを生きる。この「心から」に込めたのは、ちゃんと命からのメッセージを読もう、という意志だったのかもしれない。

ネガティブな感情が消えていかないの、つらかった。
寝たら忘れるなんて、迷信に思えるくらい。ひとり長期間苦しんでいた。

それでも。押しが強い命でよかった、と今なら言える。
だって「心からわたしを生きる」ためのヒントをもらえたのだから。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?