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0→0.1を生み出す難しさ

以下、自分の未熟さ故に事業が進まないにも関わらず愚痴っぽい投稿になってしまったので下書きのまま公開していなかったnoteですが、仙台市主催のアクセラレータープログラム「SENDAI NEW PUBLIC」に採択していただき、初めて「協力者」を得ることができたので、備忘録と反省を兼ねて公開します。

現在、0→0.1を生み出す難しさを痛感しています。

TSGに落ちて事業化への道が絶たれたと絶望して、なりふり構わず捨て身の覚悟で全てをさらけ出して書いた前々回のnoteから1カ月。

同じ文をFacebookにも投稿しており、有難いことに本当に多方面の沢山の方々から数えきれないほど多くの連絡をいただき、関連分野に知見のある有識者の方々を紹介していただき、様々な角度からのフィードバックやアドバイスをいただきました。

その1つ1つどれもが珠玉のアドバイスばかりだったため事業化への道が分からず真っ暗闇をさまよっていた私にとっては希望の光で、それらをつなぎ合わせていくと自然と進むべき方向が見えてきたのでした。

その結果、TSG応募時はもちろん、落選時でさえ本当に現実的には考えていなかった会社設立という道を歩みだし、起業準備を具体的に始め前回のnoteを書いたり機能へのニーズ検証のためのプロトタイプ開発をしたり多種多様なビジネスモデルを検討したり、何をするべきかの具体的なアクションに落とし込み実行することができました。

アドバイスいただいた皆様、紹介していただいた皆様、暖かい言葉をかけてサポートして下さった皆様、本当に有難うございました。

客観的に見ればすごく恵まれていたのだろう環境だったけれども、ただ、それでも、個人的にはすごく苦しい1カ月でした。

それは、「一緒にやろうよ!」の一言がもらえなかったから。

「課題にはすごく共感するし、応援しているよ!」などのエールや、「こうすればもっと良くなると思う!」などのアドバイスは、有難いことに数えきれないほどいただきました。

ただ、私が本当に欲しかった、「一緒にやろうよ!」の一言はついぞ、もらえませんでした。

課題もターゲットも明確。「ぬいぐるみ型ケアラーアシスタント」というプロダクトも、現状インタビューベースではあるけどニーズは確実にあり、課題を解決できると私は確信しています。しかし、プロダクトのコアの部分である「ぬいぐるみとの自然な会話」を実現する技術が私にはないですし、多くの会社がしのぎを削ってる分野なので今から私達が自社開発を行うより既に技術を持っている会社や研究機関と一緒に協業したいと考えていました。

更に、このプロダクトの一番重要な部分であり最も難しい課題は「ケアラーがぬいぐるみと毎日会話を行い、介護の本音を言う」という仮説の検証です。完全に問いを検証するためには自然な会話を開発しなければなりませんが、勿論現状ではそれは無理です。それでも検証には最低限の会話部分の開発が必須ですが、自分自身では自然なチャットボット開発の技術がなく、更にプロのエンジニアにお願いするための資金も現在はありません。その検証のための資金を得るためにビジネスコンテストやアクセラレータープログラムに応募しても、ぬいぐるみと話すこの部分の検証ができていなければプロダクトの必要性を説得できず投資を獲得することができません。

開発しないと仮説検証できないけど、開発のためのお金がなく、お金を得るためには仮説検証が必要という、まさに鶏が先か卵が先かの大きな課題に直面していました。

だから、一緒に事業を作ってくれる仲間が欲しかったのに、1カ月経っても変わらず1人。「一緒にやろうよ!」の一言はもらえないまま。

開発も検証もビジネスモデルの検討もあまり進んでいないし、やるべきことは明確になってきたけど同じ場所で足踏みをしているだけで結局何も進んでいないのではないか、そんな考えにとらわれるようになっていきました。

なぜ、「サポート・応援」から一歩踏み込んだ「協力」をいただけなかったのか。それは偏に私の未熟さ故の以下3つの理由からだと思い至りました。

① ビジネスモデルが明確になっておらず、儲かる未来が見えないから

ケアラーを助けるサービスはほぼ(*1) ないから作ろう!と思って始めた本事業ですが、世の中に少ないのはビジネスとしてお金を儲けるのが難しいからだというシンプルな理由に今更ながら気づきました。

それは、ターゲットユーザーであるケアラーからお金をいただけないからです。介護にいくらでもお金をかけることができれば介護保険外のサービスも使えて介護負担は限りなく少なくできますが、ほとんどのケアラーはそれができないために介護負保険内のサービスでやりくりしてストレスを溜めている上、介護保険内でも自己負担額が月額3-5万円程度かかります。そのような状態で自分のストレスケアのためのサービスをわざわざ購入することは考えにくいため、ケアラーをターゲットカスタマーとすることができず、サポーターなどケアラーの家族をターゲットカスタマーとしています。ただ、そうした「家族にケアラーがいる人」のプールがないためアプローチ方法が難しく、BtoCのビジネスモデルに課題を抱えています。そのため、現在はBtoBtoCとして介護事業者やその他企業、地方自治体との連携の可能性を探っていますが、未だに有力なビジネスモデルは見つかっておりません。

「課題を解決したい対象からお金を得られない」という「社会起業」と言われる分野の難しさに漸く気づいてビジネスモデルを現在模索していますが、そこが明確にならない限り協力先が見つからない・出資などを受けられないのは当たり前のことでした。

② ①故にサービスの機能が固まりきっていないから

ケアラーの課題は明確で、それを解決するための機能も(インタビューレベルでは)明確になっています。しかし、ビジネスモデルを固めカスタマーが定まらない限り、カスタマーの課題を解決するための機能を定義することができず結果的にサービス像がぶれてしまっています。弊社の提供価値が明確になっていないので、どんな協力・サポートがいただきたいかも分かっておらず、③の発信できないに繋がっていました。

③ そもそも私が協力してほしいことを発信していなかったから

そもそも私が何を求めているのか、アドバイスなのか協力なのか明確に発信していなかったため、サポートして下さる方も何をすれば良いかがわかっていなかった状況が起こっていました。「え、協力してほしいの?アドバイスが欲しいのだと思ってた、知らなかった!」と言われたことがあり、自分の期待値を明確にすることの大切さを学びました

以上を踏まえ、現在は①のビジネスモデルを明確にすると共に、どんなビジネスモデルであったとしても解決したいケアラーの課題を私達のサービスで本当に解決できるのか、LINEのチャットボットを使った検証に取り組んでいます。そのため、以下の3つを求めています!

① ビジネスモデルの壁打ちに付き合ってくださる方・「介護状況を可視化することでケアラーを救う(在宅介護の介護記録データが取れる)」ビジネスモデルのアイディアを持っている方
② ケアラー向けのチャットボットのシナリオ作成を手伝っていただける方
③ チャットボットを使って下さるケアラーの方

最後に、ごくごく簡単なプロトタイプと想いしかない、起業家として走り出したばかりのぴよぴよのひよこ状態の私に様々なアドバイスを下さった皆様、本当に有難うございました。


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