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椎橋 萌美
2021年4月23日 18:52
時刻は二十時。慌てて店の電気を消すも、ホールにはまだ一組のカップルがいた。いくら急かせど「今日は彼女の誕生日だからゆっくり祝いたい」と居座り続けていたのだ。突如暗闇に落とされた彼女は、胸が激しく鼓動した。しかし、いくら待てどローソクを灯したケーキは現れなかった。