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開業したいSTの虎の巻


はじめまして🌸
ご覧いただきありがとうございます!

札幌市で「ことばの教室コトモリ」を運営している
言語聴覚士の鹿戸萌と申します。

今回の記事ではInstagramで質問や相談が沢山きていた
言語聴覚士の独立・開業(フリーランス)としての働き方について
「開業したいSTの虎の巻」と題してお話しします。


本題に入る前に
そもそも今回なぜ個人コンサルではなく
有料noteにしたかというと

私のやりたいことはあくまで

「お子さんの言葉の発達をお手伝いすること」
「ご家族の困っていることを一緒に解決すること」

だからです。

高額で個人コンサルを受けるビジネスはよくありますが
現時点で私がやりたいことではありません。

それにライバルを増やしたくないし
情報がほぼない中で3年間手探りでやってきたことを
人に教えて良いんだろうか…という気持ちもあります←笑

でもせっかく相談してもらっているから
まずはコンサルではなくnoteにまとめて
本当に熱意を持った必要な方に届いて欲しいなと思い
今回販売することにしました。

前半は無料、後半は有料となっています。
無料部分だけでも読み応えのある内容にした自信があるので、是非参考にしてみてください。

自己紹介

私の簡単な経歴をご紹介します。

• 2019年大学卒業、言語聴覚士国家資格取得
• 回復期病院、児童デイサービスで勤務
・2021年1月 札幌市で「ことばの教室コトモリ」を開業
• お客様ゼロ→3年間で累計個人70組・施設8箇所レッスン実施
• 関わらせていただいたお子さんは延べ200名以上
• 月の予約90%以上がリピートのお客様

私が開業した理由は
とにかく心も体も安定して
自由な生活を手に入れたかったからです

新卒で憧れだった病院で勤めていた時は
早起きして長時間のバス通勤
休み時間と終業後は研修で睡眠時間が激減

仕事を覚えるのが遅く
大勢の前で怒鳴られることもありました。
過労とメンタルが限界を迎え、勤務中に倒れてしまい
そのまま退職しました。

その後、児童デイサービスで働きましたが
言語聴覚士というより保育士さんと同じような仕事…
モヤモヤした日々を送り

「私って言語聴覚士として雇われるの向いてない!」
という結論に至りました。

そんなダメダメ人間だった私ですが
言語聴覚士という仕事が大好きで

「ことばの先生になって子ども達を助けたい!」

という学生時代からの夢を諦めたくなかったため
一念発起してことばの教室を開業することにしました。

我ながらかなり思い切った決断だと思います。

そして試行錯誤をしながら1人で教室を開業&運営!
紆余曲折ありましたが
3年経った今では開業前に描いていた理想を全て叶え

健康な心と身体
安定した収入
自分の心地よいペースで自由な時間で働く生活

を手に入れることができました。

そう聞くと、楽しそう!簡単そう!と思いますよね。
友人達にも「私もやりたい!」という声を沢山いただきます。

しかし、フリーランス言語聴覚士として働くことは簡単なことではありません。

• お客様が全く来ない
• 普通に勤めた方が稼げる
• そもそも何をしたら良いのかわからない

と、かなり大変なのも事実です。 

このnoteでは教室開業ノウハウを余すことなく書きましたが、よほどの覚悟がない限り独立・開業はおすすめしません。

このnoteに興味をもってくれたあなたも、上記のお悩みでつまずいているのではないでしょうか

私自身、これらの悩みを解決するには長い時間がかかりました。

このnoteでは私が3年以上もの教室運営で試行錯誤を繰り返し、毎月安定した収益を上げられるようになった全ノウハウをまとめています。

• 誰も教えてくれないST開業の準備
• 広告ゼロで安定集客できた秘密のテク
• 外部講師案件の獲得方法

など、私の言語聴覚士として開業するための知見をすべて詰め込みました。

有料部分では、本当は教えたくない失敗談
包み隠さずお話ししています。

開業してフリーランスSTになりたい!
大変でも地道に努力して成果を上げたい!と考える
熱意を持った方の参考になれば幸いです。

もくじ


開業して良かったこと

①時間に余裕ができた
朝、のんびり起きてゆっくり過ごせるようになりました。
病院時代は8時台には出勤して、17時18時までスケジュールがびっしり。
お昼も基本病院内ですし、雑務が入ったりでゆっくり食べられません。

独立してからは自分で決めた時間に、好きな場所で働くことができます。
お昼も好きなものを食べることができます。

私は主婦でもあるので家事に時間を割くことができるようになったのも大きいですね。
もうすぐ子どもが生まれますが、復帰の時期も働く時間も自由に決められます。

②仕事を選べるようになった
フリーランスの醍醐味は、自分の意思で契約を結ぶことができることにもあります。

不信感のある企業との契約
クレーマー気質のお客様
お金にならない取材

などなど、自分にメリットのない仕事は断ることができるようになりました。

「こんなお客様に来て欲しいな〜」
「こんな事業所とお仕事したいな〜」
「こんなお仕事依頼が来て欲しいな〜」

と自分で考えて行動しているので
今は心から信頼できる取引先、優しくて素敵なお客様に囲まれて仕事ができています。

③心身共に安定するようになった
時間に余裕ができて、更に仕事内容や仕事相手を選べるようになったことで
ストレスの原因が大幅に減少しました。

余計な悩みがなくなるので
自分が本来やるべき仕事や生活のために
時間と心を費やすことができるようになりました。

時間の自由
仕事内容の自由
人間関係の自由

これらが揃うと、メンタルが安定するんですよね。

実は超重要! 自分を掘り下げよう

開業したいと思っていてもなかなか行動に移せないのは
漠然とした不安があるからだと思います。

開業のための具体的な手順やノウハウも必要ですが
自分の気持ちを掘り下げて根底にある気持ちや考えを理解することが
どんなビジネスを進める上でも重要になります。

そもそもあなたはなぜ開業したいのでしょうか?
やりがい?お金?
なんとなくかっこいいから?

「なぜ」の部分を掘り下げておくと
サービス内容や働き方を決める時に指針になります。

私の場合は過労で体調を崩したので
「ストレスをかけず心と身体を健康にしたい」
「お金よりもまず時間に余裕がほしい」
が開業したい1番の理由でした。

そしてこれは開業してからの働き方を考える上での
譲れない条件でもあります。

〈私の開業の条件〉
・勤務時間が短い
・札幌市または近郊でできる
・子供に関わる仕事

私は自分の気持ちや考えを整理するために
以下のことなどをメモに書き出していました。

・なぜ開業したいのか
・開業してどんなことを叶えたいのか
・どんな人になりたいか(憧れの人など)
・現在の自分はどんな人間か(性格、強みなど)
・これまでどんな経験を積んできたか
・半年後、◯年後どうなっていたいか
・どんなことで幸せを感じるか

ざっくりと書きましたが、これよりさらに
深く深く自分に問い続けていきます。

自分の本当の気持ちや考え方
強みを整理することで自信がつき
事業を始める上でも具体的に何をすれば良いのかが見えてくるようになります。

ちなみに私が開業当時にメモに書いていた
「3年後どうなっていたいか」という項目は
ほとんど全て叶っています。

開業準備5ステップ! まず何から始める?

準備の段階では「まずこれをやって次にこれ」というより、全部全力で同時進行でやらなくてはいけません。

そしてほとんどがいきなり収益につながるような作業ではないため、多くの人はこの段階で心が折れてしまうのだと思います。

主にやることは下記5つ!

①需要を調べよう
②自分が何を提供できるか考えよう(供給)
③サービス内容の詳細を決めよう
④ 集客を先に始めておこう
⑤開業後のおおまかな流れを予想しよう

①需要を調べよう
自分がやりたいと思っている事業(STなら対面レッスン、オンラインレッスンなど)を受けたいお客様がどれくらいいるのか、またお客様はどんなサービスを欲しがっているのか調べます。

有料部分では需要の調べ方について更に詳しく解説していきます。

②自分が何を提供できるか考えよう
自分の得意なこと、好きなことからお客様に提供できることは何か考えます。

STの場合は例えば

成人病院で働いていた
⇨「失語症の訓練が得意」「音声障害を治せる」

小児施設で働いていた
⇨「言語発達をサポートできる」「吃音のアドバイスができる」などなど

勿論、経験のない分野でも勉強したり技術を磨くことで提供することができます。

「お客様の需要」と「自分が提供できること(供給)」が重なる所がサービス内容となります。


③サービス内容の詳細を決めよう
需要と供給を確認できたら、この項目で実際に何を提供するのか、料金やレッスン方法などを決めます。

有料部分では項目ごとに解説しています。

④集客を先に始めておこう
集客というと大袈裟ですが、先にSNSを始めたり
周囲に開業を考えていることを伝えておきましょう。

せっかく開業してもいきなりお客様が沢山来るということはほとんどありません。
なぜなら知名度がなく、そもそもやっていることがわからないからです。

また、開業しているとわかってもらえても
信頼性がない人にいきなりレッスンをお願いしようとは思いません。

本格的に開業する前にお試しで相談を受けてみるのも良いでしょう。
SNSで専門的な知識やレッスン風景を発信するのも信頼性を高めるために役立ちます。


⑤開業後のおおまかな流れを予想しよう
開業した後にどんな風に事業を展開していくか
どれくらい集客できて売り上げられそうかなど
ある程度見積もっておきましょう。

全く先が見えない場合は事業の方向性が間違っているか、まだ準備が足りていないということになります。

このnoteの有料部分ではリスクを回避するために何をすべきか
どんなことで失敗して、どう解決してきたかなども
細かく記載しているので是非、購入して最後までご覧ください。

誰に何を提供するか? 事業のつくり方

開業STと一括りでいっても、やっている事業は皆さんかなり違います。

・子供向け 対面での言語レッスン
・大人向けの発声や構音障害の矯正
・小学生向け 読み書き・学習障害のための塾
・吃音に特化した相談室
・若手ST向けの講義を中心としたオンライン事業

これ以外にもまだまだありますね。
SNSで見かけるだけでも沢山あるので、実際は皆さんもっといろんな活動をされていると思います。

「どんなサービスを提供するのか」

しっかり決めて、いつでも説明できるようにしましょう。

ことばの教室コトモリの場合は主に4つのお悩み

①ことばの遅れ・コミュニケーション
②発音(構音障害)
③読み書き
④吃音

にフォーカスして

「対面レッスン(教室・訪問)」
「オンライン相談」

を行なっています。

児童デイサービス訪問時も基本的には同じです。

そして誰にサービスするかは

①レッスンを実施する→お子さんへ
②フィードバックを行う→保護者の方へ

になりますね。

大人向けの発音矯正サービスなら
お悩みは「発音」

そして

①レッスンを実施する→大人のご本人様
②フィードバックを行う→大人のご本人様

このあたりを改めて理解しておくと
後のホームページ作成やInstagramなどSNS発信
事業計画などにも役に立ちます。

有料部分ではより深いコンセプト設計の方法や
差別化の仕方なども詳しく説明しています。

法律を確認しよう

どんなサービスを提供するか考えたところで
法律に触れていてはいけません。

言語聴覚士は開業権が認められていますが、開業した場合にできる事は病院と異なります。

具体的には言語聴覚士法の中で診療補助として定められている業務は、医師又は歯科医師の指示がなければ実施できませんので注意しましょう。

〈できること〉
言語発達の指導
構音訓練
吃音訓練
読み書き等の指導
音声障害の訓練
聴覚障害の支援(補聴器など侵襲性のないもの)

〈できないこと〉
摂食嚥下訓練
人口内耳の調整など

意外と簡単!  開業届を提出しよう

フリーランスSTとして開業する際には
税務署に開業届を提出する必要があります。

開業届は原則、事業を開始してから1ヶ月以内に提出しなければいけません。

そして開業届と一緒に青色申告を提出することをおすすめします(何も提出しない場合は白色申告になります)

青色申告をすることで開業の際に必要なおもちゃや検査道具などの初期費用を経費にでき
毎年10万円または55万円の控除ができるので節税効果があります。
青色申告の場合は開業届の他に「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があります。

どちらの書類もA4サイズの紙2枚ずつ(提出用・控え)で書き方も国税庁のサイトに載っているので難しくありません。

ネットでも提出できますが、おすすめは税務署で提出することです。その場で職員さんに確認して貰えるので確実です。

難しい場合は会計事務所に依頼しましょう。
事業が大きくなったら1人でやるのは難しいので会計事務所にお世話になる必要があります。

※追記 
インボイスについては消費税がかかるのでよく考えて提出してください。
個人のお客様だけならいらないことが多いですが大きな企業と外部講師契約をする場合は必要になる可能性があります。
私は現在は出していません。


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