みんなの戻り苗vol.3|ひろみんさん「地元の森林を守ることを目指して」
こんにちは!ソマノベースの浅利です。
戻り苗にご参加いただいている方のストーリーをお届けする「みんなの戻り苗」。本日は第3弾としてひろみんさん(50代、女性)にお話をお伺いしました。
ーーまずはひろみんさんご自身について教えてください。
認知症グループホームの管理者(施設長)をしています。
わたしは交通事故に遭い、ある日突然「高次脳機能障害」を持つようになりました。2000年のことです。高次脳機能障害とは、脳損傷に起因するもので、私の場合は、主に記憶障害を持っています。
「社会復帰はまず無理だろう」と言われる程に脳の損傷があり、記憶障害もひどく難しいことが沢山ありました。当たり前だと思って持っていたあらゆることが当たり前でなくなり、一時は全てにパニックを起こすような生活をしていました。
しかし、失ったものの代わりに、認知症の人や様々なマイノリティーの方へ共感する感覚を手に入れました。今では、私の最大の強みとして、管理者や介護福祉士、今後の介護支援専門員としての仕事はもちろん、人生全てを支える最も大事なことの一つになっています。
ーーひろみんさんは戻り苗に参加いただいてから1年になりますね。最初に興味をもっていただいたのは、どのようなきっかけからだったのでしょうか。
NHKのニュースでソマノベースさんを見て知りました。すぐにご連絡させてもらって、地元の活動仲間たちと一緒にオンラインで奥川さん(代表)とお話しさせていただきました。
私が住んでいる宍粟市は、土地の9割が森林です。ですが、森林が今は負の遺産になっている現状があります。土砂崩れなどの災害を防ぐための防災費は莫大にかかっていたり、ソーラー発電のために山が転売されたり...私はこの状況に危機感を抱いており、何かできることはないかと考えていたのです。
そのような背景もあり、ニュースをみて涙が出ました。こういう活動と出会いたかったのです。今まで森林のことで動きかけてたことを一緒にできたらいいな、と思って、まずは戻り苗に参加しました。
戻り苗は、グループホームの玄関において育てています。みんな興味を持って「おしゃれでかわいい」と言ってくれています。
宍粟市だと、広葉樹の苗を自宅の庭で育てる方が多いようです。なので、戻り苗の世界観と近い考え方の人がおられるのかもしれないですね。
実は「地球環境がね」って話をしたり、講演会をしてもらったりもしたことがあるのですが、ピンときてもらえませんでした。戻り苗をおいて実際に見てもらうことで、みんな興味を持ってくれて。身近なところから、実際に見ることで巻き込めるものもあるのだなと思いました。
ーー戻り苗は2年という限られた期間がありますが、山中さんは2年間どのように過ごしたいですか?
今から2年間は勝負の年です(笑)
いろんなことがターニングポイント。コロナ禍で進んだこともありますが、停滞したことももちろんあります。この状況を変えていかないといけないと思っています。職場も、自分の人生のことも。
でも、諦めなければ逆転できるはず。その点、私は、事故に遭って本当によかったと思っています。交通事故に遭うまでの私は、最初から努力しないタイプでした。それ以降は生きていくためには、以前の私では考えられなかったような努力をしないと生きてこれなかったので、諦めないことを大事に生きてくることができたのです。
コロナもあり、流れが変わるチャンスがきていると感じます。これまでと変わらず、この状況を逆転させるようにがんばりたいです。
ーー交通事故という大きな壁を乗り越えてこられたひろみんさんだからこそのエネルギーが、ひしひしと伝わってきます。私たちも応援しています!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「みんなの戻り苗」を読んで戻り苗に参加したいと思った方は、オンラインストアよりご参加ください!
次回の「みんなの戻り苗」もお楽しみに。浅利でした!