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こわいゆめをみた2

久しぶりに怖い夢をみたので、そのことを書いています。
今回(8/30)にみた夢は、感覚が妙なくらい鮮明ではっきりしていました。
私にとって夢の中で、「音」「感触」「匂い」「味」「痛み」がはっきりしていることは、よくあることです。
しかしながら、そのせいで現実との区別ができなくなることがあります。
今回の夢は、リアルすぎて現実世界だと思い込んでしまった夢の話です。

私が気持ちよく眠っていると、頬に温かい水が触れました。その感覚に驚いて目を開けると、私はお風呂に入っていました。

真っ白な壁はマットな質感、真っ白な浴槽はホーロー製のようで上品に見えました。お湯は浴槽から溢れるぎりぎりのところまでたまっていて、湯舟の中で座っている私の顎の下あたりまでありました。

まずい。風呂で寝てしまった。

私はそう思って、浴槽の縁に手をかけました。立ち上がろうとする上体にお湯が重くまとわりつき、溢れたお湯が洗い場の方へザバッと落ちたかと思うと、洗い場は真っ白で大きな石の破片に埋め尽くされました。

私は驚いて、再び浴槽の中に座り洗い場の方を見ました。洗い場には私の頭よりも大きな石で一杯になってしまいました。石は削りだした石膏の塊のようで、ところどころ尖っています。これでは外へ出られません。

どうしようか。

思ったその時、急に浴槽の底がなくなってしまいました。反射的に浴槽の縁を掴みましたが、つるりと滑ってしまいました。

「あっ!」

時すでに遅く、一気にお湯に飲み込まれてしまいました。声を出してしまったせいで、開いた口からどんどん肺の中の空気が水面へ向かって逃げていきます。全身にかかる水圧でうまく身動きがとれません。

肺の中の空気が抜けて、体がじょじょに押しつぶされていく感覚がしました。息苦しさと水圧のせいで、何度も視界が暗くなりかけました。それでも何とかしようと必死にもがきます。手に触れるのは重い水の感触だけで何も掴むことはできません。

バン!

水以外のものが手に触れた感触と大きな音に、私は目を覚ましました。
どうやら現実世界でも激しくもがいていたのか、掛け布団は落ちてシーツはぐしゃぐしゃになっていました。

私は夢だと気づき、安心して息をつきました。
時計は夜中の3時頃を指していたので、目覚ましのアラームが鳴るまで眠りました。

朝になると、思いのほかスッキリ目覚めました。しかし、溺れて沈んでいく重い感覚と息苦しさは残ったままで、相反する感覚がより一層、夢での怖い出来事が印象深く記憶に残りました。

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