見出し画像

こわいゆめをみた

怖い夢を見ました。今まで怖い夢は何度も見たことがあります。しかしながら、今回(1/9)に見た夢が一番怖いと思いました。

私はいつも、いわゆる明晰夢を見るので、夢の中では自分の思い通りに動くことができます。怖いものが出ても、飛んで逃げたり、無理やり起床することで回避できます。ただ、今回の夢は『明らかに夢の中に引き戻される感覚があり、目を覚ますことができない』のです。

覚えていることは以下の通りです。

私は休日と言うこともあり、7時のアラームを止めて二度寝をしました。二度寝をしていると、母が私を呼ぶ声がしました。

「もうお昼すぎたよ、起きなさい」

私が起き上がると、実家のベッドの上でした。
この時点で夢だな、と思いましたが、夢の中の実家の様子を楽しもうと思いました。

自室を出て階下へ降りると、母が台所から出てきて私に言いました。

「夢だと思ってるでしょ? 違うのよ。昨日の夜、三連休だからって戻ってきたじゃない」

私はこの時点でかなり怖くなったのですが、同じく三連休で休みの父や姉が現れて、楽しそうに会話をし始めたので、母の言ったことを信じてしまいました。ただ、二人の姿は妙に若く話の内容も古い物でした。

私はやっぱり夢だと思い、思い切って起きることにしました。
頭が冴えていく感覚と、毛布や布団の感触をはっきり感じました。
でも、重い睡魔に襲われた時のように、頭を無理やり掴んで引っ張られるような、意識を根こそぎ持っていかれるような感覚もありました。

最初はそれに抵抗していたのですが、その力も次第に弱くなってしまいました。

目が覚めました。今住んでいるマンションの一室でした。私はほっとして、なぜだかわかりませんが、パジャマのまま玄関を出ました。

玄関を出ると、そこには実家の自室を出た時と同じ光景、実家の廊下がありました。

「なにをしてるの? 早く出かけるわよ」

階下から母の声がします。

私は起きていなかった、もしくは、すぐに先ほどの夢に戻されていたのです。

無理やり起きようとしました。そうすると先ほどの、意識を持っていかれるような掴まれて離してもらえないような感覚がしました。

私は起きるためにいろんなことをしました。そこらじゅうを凄い速さで走ったり、壁に思い切り体当たりしたり、外へでて二階よりも高くジャンプしたり、家の上空を飛んで旋回したりしました。

その間、意識を掴まれている感覚は消えませんでした。

私の家族はそんな私を見て笑っていました。何か愉快なものでも見ているように、誰がどうみても奇行に及んでいる私を見て笑っていました。

私は家族を無視して、家の前の道路に出てもう一度高く垂直に飛び上がりました。

空には変な形の虹が、デジタル加工のように小さく張り付いていました。
冬だと言うのに、太陽は初夏の日差しのようにきらめき、眼下の草木は青々と茂っていました。

ここはおかしい、どうにかして目を覚まさなければならない。

私は目を閉じて、もがくように腕をばたつかせました。
左手が何かを掴みました。その感触からスマホであることに気が付きました。私は、ロックを解除して未読だった友人のメッセージを見ました。

その時、自分が目を覚まして、ちゃんと起き上がっていることに気が付きました。

おそらく、スマホを掴んだ時点で目を覚ましていたのだと思いますが、その感覚はとても不明瞭でした。

ただ、意識を掴まれていた感覚だけが鮮明に残っています。
あのまま夢の世界から出られなかったらと思うと、ぞっとします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?