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あの頃の話 : シンプリストになると決意した日

※写真は、私が実際に中国駐在時に隔離生活をしていた部屋です。


2020年末、世界はコロナ禍の真っ只中にありました。そんな中、私には新たな挑戦が待ち受けていました。中国駐在が決まり、初めての海外生活に向けた準備が始まったのです。未知の地での生活を想像し、何を持って行くべきか悩む日々が続きました。

最初は必要な物をリストアップしていました。
洋服、家電製品、キッチン用品、日用品など…
思いつく限りの物をチェックリストに加えていきました。リストはどんどん長くなり、準備する物の量に圧倒され始めました。
しかし、それでも不安は消えませんでした。新しい環境での生活に対する不安が頭を離れず、何があるかわからないという恐れから、できるだけ多くの物を持って行こうとしていたのです。

ある日、荷造りの最中にふと立ち止まりました。目の前には、持って行こうと考えていた物が山積みになっていました。その時、私はふと思いました。

「人って生活するのに、こんなに物が必要なのか?」と。

改めて自分の生活を見直してみると、日常の中で実際に使っている物はほんの一部に過ぎないことに気付きました。

その気付きから、シンプルに生きることの重要性に目覚め始めました。持ち物を厳選し、本当に必要な物だけを持って行くことで、身軽に、新しい環境に適応しやすくなるのではないかと考えたのです。この考え方は、物理的な荷物だけでなく、心の荷物も軽くするということに繋がりました。余計な物が少なければ、余計な心配も減り、本当に大切なことに集中できるのではないかと感じたのです。

荷物の選別


まず、持ち物の選別を始めました。衣類は季節ごとに必要な最低限のものだけに絞り込みました。例えば、冬物のコートは一着、多目的に使える靴も最小限にしました。日常的に使用するキッチン用品も、基本的なものだけを選びました。こうして、必要最小限の荷物をまとめることで、持って行く物の量は大幅に減りました。

この経験を通じて、自分にとって本当に必要な物が何かを見極める力が養われましたような気がしています。

そして実際に生活してみると、物を持ちすぎることがどれほどの負担になるかも実感しました。少ない持ち物で生活することは、不便ではなく、むしろ自由と安心感をもたらしてくれることに気付いたのです。

心の整理


物理的な荷物の整理と共に、心の整理も始めました。物を持ちすぎることで生じる心の負担に気付いたので、自分の内面や考え方も見つめ直す必要があると感じたのです。
コロナ禍での不安、中国という新しい生活環境への恐れ、そして不確定な未来への心配。これらの感情を一つずつ整理し、対処していくことが、シンプルな生活への第一歩だと考えました。


まず、自分の不安と向き合うために、ミニマリストの方のYoutubeを観たり、ネットで情報収集して自分の考え方との違いを把握することから始めてみました。

シンプルライフの実践


中国に到着してからは、シンプルライフの実践が本格的に始まりました。持ってきた少ない荷物で生活を始め、必要に応じて現地で追加の物を購入しました。しかし、購入する際も本当に必要な物だけを選び、衝動買いを避けるように心がけました。

新しい生活環境では、物が少ないことで部屋も広く感じ、掃除や片付けも楽になりました。時間の余裕が生まれたことで、自分の趣味であったテニスや興味があった観光や思い出作りに時間を割くことができるようになり、心の豊かさも感じるようになりました。余計な物に囲まれないことで、自分の生活において何が本当に重要かを再確認することができました。

シンプルライフのもう一つの重要な側面は、人間関係の見直しです。自分にとって本当に大切な人々との関係を深める一方で、無理に付き合う必要のない関係は整理しました。このことで、時間とエネルギーを無駄にせず、本当に価値のある繋がりに集中できるようになりました。

継続するシンプルライフ


中国での生活を通じて、シンプルに生きることの素晴らしさを実感し続けています。少ない物で生活することで、自分の時間や空間を大切にすることができ、心の余裕も生まれました。このシンプルな生活スタイルが、自分自身の満足感にも繋がっています。

シンプルライフは一度に全てを達成できるものではなく、日々の小さな選択の積み重ねです。これからも、常に自分にとって何が本当に必要なのかを見極め、物や情報、人間関係を整理し続けていくつもりです。

まとめ


私がシンプルライフを始めるきっかけとなった2020年末の中国駐在準備。あの時の気付きが、今の私の生活を大きく変えました。物質的な豊かさよりも、心の豊かさを追求することが、真の幸福に繋がることを学びました。

これからもシンプルライフを続けていく中で、新たな発見や学びを大切にし、自分自身をより深く理解していきたいと思います。
そして、この経験をシェアすることで、同じようにシンプルな生活を目指す人々にとって、少しでも参考になる情報を提供できれば幸いです。

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