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お薬は杖として

お薬は例えるなら「杖」として使うもの
情報を集めていた頃に
そんな言葉を見た記憶があります。
何気なく通り過ぎたその言葉が
今、とても理解出来る気がします。

杖は体を支えてくれる道具ですから
それが大きな支えとなり
歩けたり、立っていられますが

その杖の長さが全く身体に合って
いないとしたら…

娘を手探りでサポートしていく中で
薬の量が増え、種類も増えて
娘が娘じゃなくなり
どんどん変わってゆく様を
見てきました。

どうして私はもっと早く
気づけなかったのだろうか
いや、どこかでおかしいと思いながら
信じようとしてしまったんだろう…

これが娘が元気になった今も
私が自分を責め続けていることです。

あの頃の私は
全てがわからず不安でした
他の心療内科の
予約を取ることも難しかったことを
わかっていたから
ここしかないと思ってしまった。
勇気がなかったのか
その判断さえ出来なかったのか

パニック障害と診断され
最初に処方されたのは 
アルプラゾラム
リボトリール
パキシル
この3種類でした。

その頃の私にとってこれらは
「パニック障害」を治す薬
娘にとっても
私にとっても未知の敵をやっつける
救世主のように思えるくらいでしたが
薬を処方されたと聞いた家族の反応は
真反対のものでした。

「薬なんて飲ませない方がいいんじゃないの?」

病院でもらった
パニック障害の冊子にある
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の
説明を読んで安心していた私は

「パニック障害は薬が効く病気なんだから
飲まないと治らない!」

苛つき語気を強めた私に
家族はそれ以上何も言いませんでした

飲めば娘は楽になる 
飲めば娘は元気になる
飲めば病気が治る
本当に良かった良かった…

その時の私は勘違いしていました
これは治す薬…なのだと。

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