詩:夜の狂気

夜の狂気


一陣の風が吹いたと思った

だけどそれは幻想だった

星星の光だけが強烈で

空に月はなかった

糸杉が見えるようだったけど

それはぼくの空ではなかった

夜の空には鳥は飛ばない

ヒバリの歌が響くことはない

絶え間ない音楽は

暗闇を導く奇妙な太鼓の音

あるいはコントラバスの唸り

あとは何も聞こえない

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