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壺の、内か、外か。

現実世界は、いったいどちら側なんでしょうか。




岡嶋二人さん
『クラインの壺』を読みました。

以下、ネタバレを含むため
NGの方はUターンをお願いいたします。





「想定通りながらも、裏切られた」

というのが、読んでみた素直な感想です。


「想定通り」だったのは

主人公・上杉の見ている世界が途中から混ざり合い、
現実とK2の中の区別がつかなくなる

というストーリーです。

正直、中盤でのピアスの件や
七美が登場してからは

「はいはい、こういう感じね😏」

と思いながら、

いったいどんなどんでん返しが待っているのか
ワクワクして読み進めました。

しかし、
想定通りにストーリーが進んでいるなと
感じていたにも関わらず、

気づいた時には

「上杉がイプシロンに騙されている」という
ストーリー上のミスリードにまんまと騙されていました、、

くやしい。笑


結末自体は少し考えれば予想がついたかもしれませんが、

ストーリーに引き込まれ
ものの数時間で読み切ってしまうほど
のめり込んで読んだからこそ

「いい意味で裏切られた」

ように感じました。


最近はK2のような技術も現実で進歩してきているので
ここ10年くらいで書かれた本だろうと思ったのですが、

なんと書かれたのは平成元年なんですね、、!

自分が生まれる前に書かれた本だとは
思ってもみなかったです。

現代の技術でストーリーが実現される可能性が
増しているからこそ、

書かれた当時とはまた違うおもしろさ
(あるいは一種の怖さ?)を
感じられたのではないかと思います。


久しぶりに小説を読んでみて
また読書にはまりそうです、、!

また読んだらnoteにあげたいと思います。


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