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50代の凡庸なサラリーマンが労働と投資で地道に築いた資産ポートフォリオと投資の黒歴史を息子に公開

このnoteの目的は個人投資家の父が息子に投資のことを伝えるということだ。けれど始めて1か月近くほぼ毎日投稿しているのに一向に投資戦略あるいは戦術を教えないではないかと思うかもしれない。確かにそうだ。

以前記事にしたとおり伝えようとしていることは主に以下6つだった。
①資産運用をした方がよい理由
②資産運用において気を付けなければならないこと
③資産運用において必要なマインド、知識、スキル
④資産運用をする前にやっておくべきこと
⑤資産運用において有効な戦略
⑥その他、資産運用を含めた金融、経済、働きかたについてのハナシ

これまでは主に⑤以外を記事にしてきたがそれには理由がアル。それは投資の最適解に辿り着くまでが一苦労だからだ。

金融の世界では、投資家にいかに自社の金融商品を買わせようか、また購入する際の手数料を払わせようかという金融機関と、そのマーケティングを請け負う人々が最適解に辿り着くのを阻もうと知恵を絞っている。

そのプレーヤーは多く、証券会社、銀行、郵便局、保険会社、不動産屋、アクティブファンドのマネージャーにアナリスト、テレビに新聞、経済紙、各種ネットメディア、セミナー業者、個人ではユーチューバーにインフルエンサー、FP、経済ジャーナリストに大学教授やオンラインサロンに情報商材屋さん、ネットワークビジネスの人々・・更には詐欺師まで数えればきりがない。

たくさんの人が我々投資家のお金でご飯を食べているのだ。

そのため、まずはそういった人たちの包囲網を突破するための情報を多く記事にしてきた。そしてこれからも記事にして啓発していく。

ただし、そろそろ投資の戦略・戦術についても伝えていこうと思う。ただその前に君の父親のポートフォリオとこれまでの資産形成の(黒)歴史から始めたい。その方が後々理解が深まるはずだ。

■ポートフォリオ

ポートフォリオについては自分の名義以外に資産運用を一任されている君の母親のものもあわせて作成している(端数は丸めた概算の数字だ)。

ポートフォリオ(金額)
ポートフォリオ(比率)

表にすると以下の通りだ。なお、不動産には投資物件だけではなく自宅も含めている(借入金は差し引いた純資産を表示)

こうやってみると比較的きれいな資産配分に見えるが、米国株式は33銘柄、ETFは5種類、投資信託は10種類以上とFPがみたら突っ込みどころ満載の内訳となっている(実は自分もFP2級を取得済みなのは内緒ダ)。内訳についてはおいおい紹介していくつもりだ。

しかしイロイロなアセットを試したからこそ投資対象の「良し悪し」が理解できたということもアル。評論家が理屈で「べき論」を話すのとはワケが違うと思っている。

定年まであと数年だが、平凡なサラリーマン夫婦がイチから積み上げたにしてはソコソコと思っている(両親健在なので遺産はオンしていない)

ただ、資産の多くはリスクに晒されている。直近では円安の恩恵や地価高騰の恩恵を受けているので円高や利上げ局面に移行すれば減るだろう。慢心してドヤることなくこれまでの投資方針を守っていきたいと考えている。

次回の記事に書くが、預貯金をするだけでは到底無理な資産額である。おそらく自分の給与収入かつ一馬力でぼぉーと生活していたら、老後必要とされる二千万円にも到達したかどうか怪しいと思っている。

■投資の黒歴史(一部投資以外も記載)

決して順調に歩んだワケではなく試行錯誤の繰り返しだった。時には消費衝動に負けてカードローンを限度額まで使い込んだりしたこともあった。投資の最適解が分からずに累々と失敗の山を築き上げた歴史だ。

~1990年代前半(20代前半)
バブル期に社会人デビューし。扇子で有名なジュリアナ東京をリアルタイムで経験。社会人になる前にすでにカードローンで50万を借入。一度完済するも会社の提携する金融機関の低利ローン再び借入。一方で友人の付き合いで過度な生命保険に加入するなどチグハグな金融行動に走る。ただし一応財形などの積立貯蓄はしていた。

初めて株式を購入したのは入社2年目で銘柄はSONY。まだ証券会社の店頭に行って高い手数料を払って買付けする時代だ。少し利益が出たところで営業からの「売れ売れ電話攻撃」で売却。
社会人2年目で会社が傾き親会社へ逆出向。債権回収の仕事で破綻してゆく経営者の方々を見て起業をあきらめたのはこの頃だ。

◆1990年代後半~(20代後半~)
バブル崩壊後の金融不況で親会社も徐々に沈下。株式投資は売ったり買ったり塩漬けにしたりと素人臭い資産運用とは言えない取引を繰り返していた。
カードローンに加えてマイカーをローンで購入。完全に債務超過状態。

◆2000年代前半~(30代~)
君の母親になる人と出会いご成婚スル。この人が20代半ばで一千万の預貯金があることに驚愕する。彼女の協力もあり結婚式と披露宴はほぼ持ち出しなく完了。なのに中古ではあるが某高級ドイツ車をローンで購入し自身の資産は一向に増加しない状態だった。

一方で会社の方は沈下の一途を辿っていたため成婚直後に転職。資産形成にはコレが転機とナル。新規事業立ち上げで週休1日&毎日終電というブラックな日々が続くが残業代は全額支給。手厚い住宅補助と新妻もフルタイム勤務だったこともあり資産額はみるみる増加。数年後都心に今の自宅を購入する(当時が日本の地価最安値だったことは後で気づくことになる)

◆2000年代後半~(30代~40代)
一年発起し仕事をしながら社会人大学院で学ぶことにし学費▲300万を計上スル。リーマンショックが到来し、積み立てていた優良インデックスのETFを底値で売却という愚挙にでるが、幸いにも勤務先はリーマンの影響をほぼ受けずに順調に拡大。転勤で自宅をレンタルし家賃収入を確保した他、管理職になりサラリーUPを果たす。ただ君が生まれ母親が退職したため家計収入は横ばい状態だった。自宅の評価額が急激にUPし資産額が膨らむ。

◆2010年代~(40代~)
勤務先でサラリーマンとして先が見えたこともあり投資に本腰を入れる。が、前半はまだウォーレン・バフェットの言うところの「目と脳みそが繋がる」状態ではなく不動産投資、株式投資の間を彷徨う。3.11により東京電力株で被弾した上に、アベノミクスによる上昇相場前夜に日本株をすべて手放すという逆神業を披露する。

後半になり不動産で投資物件を購入し株式では米国株に出会う。同時期にいくつかの優良投資ブログと書籍に出会いようやく目と脳みそが繋がり投資というものを理解する。自分のサラリーに加えて自宅を含めた不動産と株式の配当、配偶者の勤労収入でキャッシュフローがピークとなり、それを全て投資資金に投入する。

◆2020年代~(50代~)
低金利下で不動産の資産額が上昇した他、コロナ禍で株式が下落する中でも買い進み円安が追い風となり上記の資産額に到達。

以下は純資産の推移表(数年ごとに走り書きメモを残していた)。
独身生活にピリオドをうち新生活を始めて約四半世紀、人的資本(労働)と金融資本(投資)の積み上げによるものだ。

振り返ると失敗続きだったが、試行錯誤するうちに運も味方しここまできた。過度な節約をするでもなく、旅行に行ったり車を買ったり、ペットを飼ったり、結婚して子供をもうけたりした(しかもその子供は高額な私立中学に通学中だ)。

注意して欲しいのは急激に増えたように見えるが、年率にするとだいたい12.7%程度の伸び率でしかないことだ。巷ではYouTubeや雑誌で1年で10倍だとか億り人だとか煽るようなことを言っているが、そこまでのリスクを取らなくても大丈夫なのだ。

ちなみに世界一の投資家であるウォーレン・バフェットの成績は年率にすると20%程度と聞いている。これをみて、これから社会に出る君や記事を見ている人が老後の心配をすることなく将来に希望を持てると嬉しい。

ただ、なぜここまで増加したのかつい最近まで正確に把握していなかった。それについては最近整理することができたので備忘録として次回伝えようと思う。

※掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品や不動産の取引は損失を出す恐れがあります。

掲載する記事は個人の趣味として記載しているものであり、提供される情報は読者の方々にとって適切であるとは限りません。またその真実性、完全性、正確性、いかなる特定の目的への適時性について保証されるものではありません。投資においては全て自己判断、自己責任でお願いいたします。いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。

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