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Photo by
noranekopochi
162. その分岐にて①
私はその分岐に差し掛かり、立ち止まった。
「あなたはどっちへ進んだの?」
どっち?どっち?
・真っ直ぐ行くコース
・6号路
なんとなく、真っ直ぐ行ったんじゃないかな?と思った。猫まっしぐら。夢中で前進していく姿を想像した。
彼は下山が得意だから、トレッキングポールを両手にして、スイスイとテンポよく降りていく人だ。
「先に行ってもいいからね~」
下山が苦手な私は、モタモタしていると悪いなぁと思ったので、そう予め伝えておいた。
スピード感のあるあなたは、分岐にも気づかずに真っ直ぐ進んで行ったんじゃないか?と思った。
でも、下山開始時に「途中から6号路に行こう」と話していたので、もし私が真っ直ぐ進んでいったとしたら「6号路って言ってあったでしょ?」と言われるかもしれない、と思った。
しばらく迷う、考える。
電話してみた。⇒ 繋がらない。
LINEしてみた。⇒ 既読にならない。
どうしよう。
しばらく分岐に佇む。
迷ったけど、当初の打ち合わせ通り、
6号路へ向かうことにした。
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続く。
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