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近くのイタリアンレストランの話①

boarの散歩コースにあるイタリアンレストランについて書こうと思う。

そのお店はイタリア語で「宇宙」という意味の名前のレストランだ。

そのレストランは、boarの散歩コースの中盤付近にある。

いつもガーリックオイルの焦げた香ばしいニオイが鼻腔を刺激してくる。
夕食前の散歩を日課にしているboarは、そのお店の前を通るたびに絶対に美味しいお店だという確信を新たにしている。

そんなわけで散歩で通る時間は、そろそろディナーのお客さんで忙しくなる時間帯だと思うのだが、boarの思いに反してそのレストランにお客さんの姿を見ることは多くない。

入口の左側に厨房があって窓をのぞき込むと多くの調理器具が壁にぶら下がっているのが見える。そして、いつもシェフがひとり厨房の中で下準備をしている。

お客さんの姿をあまり見ないのでレストランの経営は大丈夫なのだろうかと心配になるが、最近出来たお店ではないことやシェフの年齢を考えると余計な心配だと思う。

お店はそんなに大きくないが小さくもない。
外観はとても洒落ていて若者や主婦層が喜びそうな雰囲気がある。
外から見る限り20人近くは入れるのではないかと思う。
二階建てなので2階にも部屋があるかもしれないし、一階の見えていないところにも部屋が隠れているかもしれない。

残念ながら料理の味や値段は外観からはわからないが、歩いて行ける距離にこんな素敵なイタリアンレストランがあるのはとても嬉しいことである。

先日、Mrs.boarを誘って平日のランチの時間に予約なしで行ってみた。

初めてのお店に入るときは、「孤独のグルメ」よろしく気楽に気ままにゆっくり食事を楽しみたい。

お店にはお客さんはいなかったが、すぐに予約をしているという女性が一人、それから間もなく親子と思われる女性が二人入ってきた。

しっかりと確認はしていないが、お店には四人掛けのテーブルが4つと二人掛けのテーブルがいくつかあったように思う。

メニューを見ると6種類のパスタから好きなパスタを選べるコースがあった。
boarはペペロンチーノが大好きなのでそれを選択した。
ペペロンチーノは調理がシンプルなだけにシェフの力量が出やすい料理だとどこかで聞いたことがある。

お店は、boar と同年代とおぼしきシェフが一人で切り盛りをしていた。
やはり他に従業員はいないようだ。

お客さんの案内、水やおしぼりの準備、メニューの提示、注文、調理、配膳、片付けなど全てを一人でやっていた。

馴染みの客ではないので、会話を交わすこともなく示されたテーブルに座った。
「初めてですね。良く来てくれました。」という歓迎の言葉や笑顔は別段なかったが、かえって同年代のシェフの職人ぽさが出ていてるように感じた。

テーブルやイス、店内の装飾もお店の趣に合っていた。

お店には入ってから料理が出てくるまですべてが淡々と進んでいく。
まるでロボットや機械が行うような正確さとスピードで。
しかも、それが不快と感じるより、素早い身のこなしに見とれてしまった。鍛えていないと出来ない動きだ。

他のお客さんへの応対も全く同じだった。
たぶんそうしないと一人ではお店を切り盛りできないのだと思う。

この淡々と進んでいく雰囲気をどうとらえるかによってお店の評価や好き嫌いが決まるのではないかと思う。

食事はとても美味しかったし、ゆっくりと食事をしながらミセスとも楽しい会話ができた。

つまり、良いお店だと言っていいと思う。

これからも通ってみようと思う。
そう思わせる不思議な魅力がお店にもシェフにもあった。
多分通っているうちにお店やシェフの印象も変わってくると思う。

boarはおそらく同年代のシェフに興味があるのだろうと思う。

お店の料理を一通り食べることができた時には、またお店とシェフについての文章を書いてみたいと思う。

「boarのnoteに来てくれてありがとうございます。最後まで読んでくれた貴方に感謝します。」

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