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なくなるとわかると欲しくなるの、なんでだろう。(エッセイ)

『チェルシー3月いっぱいで販売終了』

チェルシー。

子供の頃の私にとって、チェルシーはとても高価で高級な飴、キャンディーだった。

めったに食べられない。
甘くて美味しいキャンディー。

私今までに、チェルシーをなめた回数は少なく、もしかしたら二桁回数いっていないかもしれない(笑)
(大袈裟か…っ?)
それ程、子供の頃は中々買ってもらえる、買えるお菓子ではなかったのだ。

そんなチェルシーが2024年、3月で販売が終了するというニュースが、日本中を駆け巡った。

まさか、チェルシーが…………。

衝撃手な最後の終わりを知った時の私の欲望は一つ。

チェルシーを食べたくなる。
舐めたくなる。食べ納めをしたくなる。

今までずっと、何時でもあると思って購入しなかった癖に…。

無くなるとわかると欲しくなる。

……何と滑稽な(笑)

そんな訳で、私のチェルシー探しが始まった訳だけれど、これが中々見つからない!

出だしが遅かったかっ!
そんな後悔をしつつ、100均でも販売をしていたので、100均にも行く。

アプリで在庫検索をしながら、行けるお店を回っていく。

けれど、その在庫検索は中々扱いが難しく、あると思っていっても無いことが殆ど。

店員さんに聞ける勇気のない私は、無いと諦めて帰っていく。

そんな事を繰り返して、ついに出会ったチェルシー、2袋!! 100均で珈琲味のチェルシーを購入する事が出来たのだ!!

久し振りに甜めたチェルシー。
味は濃厚で甘く、舐めれば舐める程、珈琲の味が口いっぱいに広がっていく…。


『うんうん。こういう味。味が濃くて、舐めれば舐めるほど美味しくて、そう、そう、これが、チェルシーだった』

私は恵まれている。

数が少なくなってる中、購入する事が出来て、こうして最後となるチェルシーを味わう事が出来ているのだから。

『いつまでもあると思ってはいけない』

そう、思ってるいるくせに…。

けれど時間が経てば、経つほど、そう思っていた気持ちは段々と薄れていく。

その薄れた気持ちに気付いたかの様に、またそっと気づかせてくる。

そしてハッと思ってはココロに留める。

忘れては思い出してを繰り返している私だ…。

性懲りもなく、ね。(笑)


ありがとうチェルシー。

美味しかったよ、チェルシー。




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