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モノと旅立ち(エッセイ)

私には、たまに浮かび上がってくる思考、価値観がある。

この価値観は、母方の祖母が亡くなった時に思った事で、今の私の価値観や考え方として、強く頭と心に残っている。

どんな考え方というと、当たり前といえば当たり前なのだが、

『いずれ、ここから居なくなる』

ということだ。

今の私の中では、だいぶ緩く薄まってきているものの、祖母が亡くなった当時はとても色濃く、そして自分が重きに置く基準になっていっていた。

今では『いる』『いらない』で、物を買うか買わないかで即決せず、『使う』『使わない』かでも考え、悩みながら決めて買うか買わないかを決めているが、それでも決められない時は、まるで伝家の宝刀の様に、あの時思った言葉が浮かんでくる。

そしてそれを思うと、あったはずの物欲が収まる事があったりする。

そして、そんな考えは断捨離をする時にも浮かんできて『捨てる』『捨てない』の基準にもなっくる。

そんな基準があるものの、捨てられないモノはどうしても出てきてしまうが、この考えがあるから、進んで手放せるモノも出てくる。

何で…私はこんな事を考え、思ったのだろう。

自分でも分からない。

祖母が亡くなった事がきっかけにあって、祖母の遺品を貰ったり整理している時に思ったのだろうか…?

今ではどのタイミングでこんな考えを思ったのかも覚えていない。

それでも、私の中の一つの判断や考えとして、きっとこれからも、この考えは、価値観は、私の中に残り…そして、静かに根付いていくのだろうと思う。

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