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コインランドリー、初体験(エッセイ)

私が人生で初めてコインランドリーを使った日の事。

いわゆる、初体験である。

梅雨の時期ではなかったものの、雨が続き、洗濯物が沢山溜まっていた。
部屋干しをしていてもやっぱり限界がある。乾かない。半乾きよりも悪い。

こうなったら最終手段!ついにコインランドリーデビューだっ!!

ということで近くにあるお手頃なコインランドリーにやってきた私。私と同じ様にコインランドリーの乾燥機で洗濯物を乾かしている人が何人かいた。
やっぱり乾かないのは何処でも同じだなー。なんて思いながら、私も洗濯物を乾燥機にイン!100円を入れ、コインランドリーの中で出来上がるのを待つ。

私の後から次々と人がやってきては、開いている乾燥機に洗濯物を入れていく。
私の洗濯物が出来上がる頃には、コインランドリーの中はモクモク熱気で温かく、窓は曇り始めていた。

乾燥機から出した洗濯物はとても温かくてホワホワ。今まで感じたことのない温かさで何だか心地がいい。
フカフカしているわけではないけれど、この温かさがフカフカしているような錯覚を起こす。

私は段々と混み始めているコインランドリーの様子を見て、乾燥機の中から洗濯物を急いで畳む。
温かい洗濯物と、乾燥機の何とも言えない香りを嗅ぎながらせっせっと畳んでいく。無事に洗濯物は乾き、早く畳み終わった私はコインランドリーを後にした。家に帰っている途中も、洗濯物から温かさを感じる。

少し肌寒かった日。
洗濯物の温かさは何とも心地がよく、クセになってしまいそうだなと思いながら、私は家路へと帰っていったのだった。


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