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ドラマ「アンチヒーロー」、最後までイマイチ乗り切れなかったな

んー、全体的にやっぱご都合主義でしたね。

初っ端から過去の冤罪事件の裁判の重要な証拠につながるかもしれない関係者がなんとたまたま?殺人を犯してて、証拠を見つけるのを協力してもらうために無罪にするとか「ドラマだねぇ」という感じ。

その他にも都合よく証拠が見つかったり、敵が簡単にボロを出したりして主人公がどんどん裁判に勝っていくんで「なんだかなぁ」という感じでした。

僕、舞台が現実でシリアスなのに展開が漫画とかアニメっぽいと冷めちゃうんですよね。
漫画とアニメ自体は好きなんですけども。

最終回においてもラスボス自ら動いてるんで、わかりやすいなぁと。

ミスリードもありましたが最終的には裏切り者もおらず、基本的にチーム一丸となって協力プレーしてたんで、「日本のドラマだねぇ」と言う感じ。
なんか日本社会(だけじゃないか?)って仲間とか友達にものすごく信頼と価値を置いてますよね。
あと親子愛。
「なんかファンタジーだよなぁ」と冷めた目で見てしまう。

最終回においては敵の検察側にも味方がいるのが判明して、「そりゃ勝つわなぁ」という感じでした。
美しき友情ですね。

あと主人公が40代にしてはものすごくピュアな恋愛観でなんだか失笑しました。
そんなプラトニックな恋愛誰もしてへんやろ。
それだけ好きだったら絶対そもそも付き合ってますやん。
少なくとも女性の恋愛力をなめちゃいけない。彼女たちもまたハンターなんですよ、と。

いや、面白くはありましたよ。確かにキャストにも力入れてるし力作ではあります。でも登場人物みんながみんななんかピュア過ぎませんかね

途中、自分の将来より死刑囚の冤罪の証明の方が大事だ、とある若い女性弁護士が言うんですが、それを本当に迷いなく言える人がどれほどいるのか

実際、弁護士になるためには難関の司法試験も合格して、努力もかなり必要でしょう?知らんけど。
それほどの苦労を捨ててまで、キャリアを棒に振ってまで他人に尽くせる人って、それほどはいないと思うし、その葛藤を描くのがドラマなんじゃないのかなぁ

僕は人の汚さを描いてこそドラマだと思うんです。
汚さが描けてないと言うか、甘い

なんか最後の裁判でもちゃんと本音をぶつけ合ってて中年親父による「青春ドラマみたいだなぁ」なんて思っちゃったり。
高尚なテーマを熱く語っちゃったりね、意識高い系親父というか。

基本的に性善説でできてる日本のドラマって感じでしたね。本当に「結局世の中悪い人はいないんだ、何かの間違いで悪くなってしまったんだ」という宗教にも似た思想で書いてるのが多い。

現実にはサイコパスとか犯罪者、犯罪者予備軍うじゃうじゃいますよ。

というわけで相変わらずの日本ドラマだと思いながら見てました。
リアルではない。

なんか日曜劇場って実は骨太に見せかけてただのエンタメというか中身の薄いドラマ多いよなぁ、と思いながら。
でもスタッフは大真面目に作ってるのかと思うとなんか面白いっすね。

あと冤罪事件の真犯人誰っすか?



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