「それ」はニキビではない、と知った日
つい7〜8年前ぐらいまで「ニキビ出来ちゃってさあ」とか「あれ、それって想われニキビじゃない?」なんて言葉を使って何も疑問に思わなかった。その時も恐らくなんの気なしにアゴでも触って「あー、ニキビ出てる」とでも言ったんだろうと思う。
???「ニキビ…?
え、それって吹き出物でしょ(笑)」
などと意味不明な供述をしておりますね、と鼻で笑った私の顔が青ざめたのはそれから数十秒後。
…え、大人の「それ」はニキビとは呼ばないの?
「一般的に青少年の顔面に生じる皮膚病をにきびと呼び」
一般的に「青少年の」
ハイハイ、イイ年こいてるよ悪かったよ…
ニキビって、青春って感じがしていいよね。私が俳人なら青春という季節の季語としてニキビを採用したい。青春という季節の季語って、なんか明石家さんまみたいな言い回し。
もう自分の身に出来た「それ」をニキビと呼ぶことができなくなったと、おでこの際の吹き出物を撫でながらため息をひとつ、大人になったのだと実感。
???「大人…?
え、それっておっさんでしょ?(笑)」
あーうるさいうるさい。
気づいたこと
菜種梅雨 思われニキビに 伏す机
もとに戻らぬのはニキビの痕と悩める青春の日々。
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