「それ」はニキビではない、と知った日

つい7〜8年前ぐらいまで「ニキビ出来ちゃってさあ」とか「あれ、それって想われニキビじゃない?」なんて言葉を使って何も疑問に思わなかった。その時も恐らくなんの気なしにアゴでも触って「あー、ニキビ出てる」とでも言ったんだろうと思う。


???「ニキビ…?

 え、それって吹き出物でしょ(笑)」


などと意味不明な供述をしておりますね、と鼻で笑った私の顔が青ざめたのはそれから数十秒後。


…え、大人の「それ」はニキビとは呼ばないの?


尋常性痤瘡(尋常性ざ瘡、じんじょうせいざそう、英語: acne vulgaris, 略語: AV)は、顔や背と胸に見られる炎症性皮膚疾患の一つ。単に痤瘡 / ざ瘡 / 座瘡(ざそう、Acne)または、面皰(めんぽう)と表記されることもある。一般的に青少年の顔面に生じる皮膚病をにきびと呼び、それ以外は吹き出物(ふきでもの)とすることが多い。

Wikipediaより


「一般的に青少年の顔面に生じる皮膚病をにきびと呼び」


一般的に「青少年の」



ハイハイ、イイ年こいてるよ悪かったよ…


ニキビって、青春って感じがしていいよね。私が俳人なら青春という季節の季語としてニキビを採用したい。青春という季節の季語って、なんか明石家さんまみたいな言い回し。

もう自分の身に出来た「それ」をニキビと呼ぶことができなくなったと、おでこの際の吹き出物を撫でながらため息をひとつ、大人になったのだと実感。


???「大人…?

 え、それっておっさんでしょ?(笑)」


あーうるさいうるさい。


気づいたこと

菜種梅雨 思われニキビに 伏す机


もとに戻らぬのはニキビの痕と悩める青春の日々。



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