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12.孤高の男とバイカーたち
LAS VEGASから3345mile
俺はいま
「HARRISON」
という街に向かっている
それにしても緑の中を走るというのも
なかなか気持ちがいいものだ
![](https://assets.st-note.com/img/1718672047323-NdybHbLTb3.jpg?width=800)
今までの景色は
岩肌むき出しの大地、荒野
その大地から滲み出てくる悠久の刻
![](https://assets.st-note.com/img/1718674347934-OnLMIF9Cq1.jpg?width=800)
そういったものを感じながら
容赦なく照りつける太陽の下、
灼熱の砂漠を走り抜けてきた
![](https://assets.st-note.com/img/1718674379995-JtEXRKXeSN.jpg?width=800)
でも俺はそんな砂漠、荒野が大好き
バカみたいにデカい大地に身を投げ出すと
自分と言う存在がやけに小さく感じる
ていうか、
人間なんてちっぽけな存在だし(笑)
我々なんて
いとも簡単に吹き飛んじまう存在だ
そんなちっぽけな存在なのに
つまらないこだわりや悩みに
囚われていてさ・・・
ここ走ってみなよ
そんなくだらないもの全てを
風が洗い流してくれるから・・・
ただし
自然達が嫌うのは噓をつかれること
彼らにさ
心を開いて素直に向き合ってごらん?
純粋な気持ちで向き合った、
その瞬間、
爽やかで
心地良い風が心に流れ込むから・・・
心開いて素直で純粋な気持ちで向き合うと
癒されて満たされる
![](https://assets.st-note.com/img/1718673269081-VdlP1NmJ9J.jpg?width=800)
さぁ
心の奥深く、
とてもデリケートな所を開放してごらんよ
全てを手放して自然に抱かれてみる
遠慮はいらない
誰もあなたのことを笑わないから
馬鹿にもされないし
嘲笑もネタにもされない
ただただ受け取ってくれて
癒し満たしてくれる
そして法外な値段も吹っ掛けられない(笑)
人間だって自然の一部
彼らとは仲間なんだ
彼らはいついかなる時でも
優しく受け入れてくれる
俺もいまそうやって
自然に抱かれながら
深い愛で癒されまくってる
でも俺の傷は深くて
もうちょい時間がかかりそうだって(笑)
俺はそれを不思議に思い彼らに聞いたんだ
「なんで俺には時間が掛かるの?」って・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1718673399338-VArmQj18DT.jpg?width=800)
そしたら
「だってお前は
まだまだ過去にしがみついているからさ」
だってさ♫(笑)
ははは(笑)
ご名答!!!!
![](https://assets.st-note.com/img/1718673269258-KlFImbGOjn.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1718673268760-IhZwcb3JJw.jpg?width=800)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて・・・
いま俺は
これまでとは違った風景
緑溢れるARKANSAS州の森を走っている
![](https://assets.st-note.com/img/1718672053485-m6PnRinmXu.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1718672055126-vfdhw6Z4a7.jpg?width=800)
ここでは
木々の精霊の存在を強く感じる
時間もゆっくり流れているように感じる
そんな森の空気を
もっとゆっくり感じたくなった時、
偶然にも休憩所らしきスペースを見つけた
迷わず俺は相棒をそこに滑り込ませた
森の香りが気持ち良い
うるさい音とともに現れた突然の来訪者
森の住人達は様子を見るために
姿、気配を隠した
しばらく森は静かだった
張りつめた空気を感じる
まだこちらを伺っているのだろう
20分ほど経過した・・・
少しずつ賑やかに、
そしてようやく元の森の状態に戻った
俺は危険じゃないって判断されたのだろう
目を瞑り森と呼吸を合わせる
・・・・・・
う~ん・・・
自分に溶け込んでいく・・・
と、その時
ドドッドッ・ドッ・ドッ・ドッドド・・
重低音響かせながら近付いてくる音・・・
2台のHARLEY DAVIDSON
馬仲間だ
どうやら彼らは
俺の相棒の横にバイクを止めたらしい
少しだけど瞑想もできたし・・・
・・・
彼らに会いに行ってみるか・・・
彼らと握手して挨拶交わした後
色々な話をしているうちに
「そういえば何処から来たんだ?」
と聞かれた
「LAS VEGASから来たんだ
相棒はレンタルバイクだよ
つまり俺は日本からの旅行者ってわけ‼」
「おいおい、マジかよっ!!!!」
こういう時の
アメリカ人の反応は本当に面白い(笑)
のけぞって倒れそうな位の
リアクションするもんな(笑)
すっかり意気投合した俺たちは
その後夕方になるまで走ったんだ
![](https://assets.st-note.com/img/1718672055866-pGbPyL0UiG.jpg?width=800)
真ん中が筆者
で、給油で立ち止まった時に
「俺はこれからMOTELを探すよ」って言ったら
「じゃあ俺たちもついて行ってやる
この近くにSUPER8MOTELがあるんだ」
ということで今日の宿はそこに決まった
彼らとはそこでお別れ
ちょっとした出会いだが
凄く思い出に残る
でもさ・・・
初めて会っていきなり一緒に走る・・・
これって凄いよな・・・
やっぱバイクってすげぇ(笑)
人種も国籍も何もかも跨いじまう!!
「なにぃ?
おまえバイク乗りだって⁇
なに乗ってんだよ?
あぁ?
そうか、よし走り行くぞ」
これ、
真剣に、ガチでしょっちゅう起きる(笑)
バイク特権っつうのか、
とにかく「バイク乗り」は
半端ない威力を持っているってこと!!!!
まだまだ俺の旅は続く
明日はどんな出会いや喜びがあるのかなぁ
続く・・・・・・
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