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14.孤高の男とインディアンと相棒

「そろそろ入籍しようと思うんだけど・・・」

いま思えば・・・
誰のせいでもない
・・・
俺が・・・
不甲斐ない俺が・・・
・・・・・・
・・・いけなかったんだ(涙)

なぜあの時・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「過去をほじくりかえしたところで・・・
 何も変わらないぞ(笑)?
 元気そうだな
 旅、楽しんでるか?」

夜空の黒い絨毯には
数えることなど不可能な位
輝く星がひしめき合っている

「わたしをみて!!
 どう?
 わたしが一番輝いているはず!」

どの星も本当にきれいだ
夜空を見上げるたびに
ため息を吐いてしまう程に・・・
・・・美しい

完全に陽が沈んでいる時刻
ここは漆黒の荒野
時折コヨーテが鳴いて
この砂漠の静寂を破る
そんな暗闇と静寂の中で
彼が住むティピーの周りだけ明るい
地面には
乾いた木が円錐形に組み上げられている
そして
それを喰らいつくしてやろうと
炎が盛んに燃えている
ときおり木が抵抗してパチンと跳ね上がる

遠くでコヨーテが鳴く
炎が揺らぐ時
彼の彫りの深い顔が一瞬照らし出される
静かに佇んで
鹿の革らしき物を
縫いつけている長髪の男

まぁそう自分を責めるなって
 人生ってのはな、本流は見えないんだよ
 日々
 枝葉の流れを生きる事しか出来ない
 でもな
 人生には天の配剤って物がある
 間違いなくあるぞ
 その人物にとって
 その時々の最善の導きをする、
 この惑星には
 そんな働き、流れは常にあるよ
 まぁそれは自身のアンテナが錆びてると
 氣が付けないけどな(笑)
 ま、とにかく今は旅を楽しむんだ
 のびのびと自分を解放しろ・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

MISSOURI州BRANSON
「DUTCH KOUNTRY INN」

街は少しずつ活動を始めているようだ
そんな気配が部屋に伝わってくる

(・・なんか難しい夢・・
 見たかもしれん・・・なんだっけ・・
 ・・・ま、いいや
 なんだか「楽しめ」って
 言っていたような氣がする)

さて・・・
腹が減った
何を食おうか・・・
・・・・・・
そうだ!!
昨日の!!
「GWIN’S HOME CANNERY」
またあの娘に会えるかなぁ💕
そう思った瞬間
急いで
ブーツカット・ジーンズを履き
ブーツを装着してMOTELを飛び出した!
「相棒、おはよう!
 昨日のレストランに行くぞ!!」
イグニッションキーを回すと
今日も快調なサウンドを奏でてくれる
「今日もご機嫌じゃん!!」
この街のメインストリート76号線
いまは交通量はそんなに多くない
でも
もう少しすると車が増えてくるだろう
気持ちの良い風を受けながら
メインストリートを相棒と共に走る
「楽しみだなぁ!!」
(やれやれ・・・べつにあの娘は
 お前に興味があるわけじゃ・・・)
「・・・くっ💦・・
 うるさいよ、相棒・・
 おまえに何と言われようと
 俺はまたあの娘に会いたい!!」

そして相棒をパーキングに止め
勇み足で店に入るも・・・


残念ながら
あの娘はいなかった・・・(涙)

でも$6で食べ放題だったから・・・
味もやっぱり最高に美味しいし!!!!
心は満たされなかったけど
胃はパンパンに満たせた

パーキングに戻り相棒に跨がる

「あ~ぁ・・・あの娘に会えなかったよ・・」

(いや、別におまえに興味が・・・)

「うるさいよ、相棒・・・
 放っておいてくれよ・・・(涙)」

さ・・・氣を取り直して・・・
今日はハーレーショップも行きたいし
色々なSHOWも観たい!
どこから回ろうかな♫

          続く・・・・・・

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