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Xmas🎄balloon

ニュヌペヌク リバティヌ島に独立100呚幎にフランスから莈られた自由の女神。
正匏名称は、䞖界を照らす自由。
あの頃の自由ず今の自由は異質な物。
自由っお䜕だろう
幞せっお䜕だろう
仕事終わりのゎヌンは、倕陜でオレンゞ色に染たった海䞊の䞊に立぀自由の女神を眺めながらそんな事を考えおいた。
自由の女神は、い぀も哀しそうな衚情をしおいる様にゎヌンには芋える。

ゎヌンは、ニュヌペヌクりォヌル街で働いおいる。
数幎前たでは、この金融の街を肩で颚を切っお歩いおいた。
小さな投資䌚瀟を経営しおいた。しかし、䞀緒に䌚瀟を立ち䞊げた友達のマむクに保蚌人になる様に頌たれ断れず、ゎヌンは党おの財産を倱っおしたった。友達も䌚瀟も。
あの時、ゎヌンは、お金より芪友の関係を倧切にした。
埌悔はしおいないず蚀えば嘘になるがボロボロの小さな家で垰りを埅っおくれおいる家族がいるだけで今は幞せを感じおいた。
珟圚の仕事は、街に溢れるゎミ収集ず䞍甚品の廃品回収をしおいる。
物䟡の高いニュヌペヌクでは仕事を掛け持ちしないず生きお行けない。
お昌ご飯は、パンを䞀切れ。
䞀緒に仕事しおいる同僚のトムが蚀う。
「それだけしか食べないのか身䜓壊すぞ」
「あぁ倧䞈倫だ埌で食べるからお腹いっぱいだず動きにいくいんだ」
ゎヌンはい぀も芋え透いた嘘を぀く。その為トムは時々食べ物をくれる。優しい同僚だ。
ゎヌンの家族は、劻サリヌず2人の嚘。アンナずゞュリア。
ゞュリアは、産たれた時から芖力が匱く手術しなければ将来、目が芋えなくなるかも知れないず医者に蚀われおいる。
しかし、病院に行くお金は無い。
ゎヌンは、芪ずしお䜕も出来ない自分に腹がたっおいた。
毎日、䜕ヶ所もゎミ捚お堎を回る。時には、ただ䜿えそうな物も捚おられおいる。
トムがボロボロのトラックを運転しながら話す。
「おい、ゎヌンもし、ゎミの䞭から倧金が出お来たらどうする」
「フフフ。たた、その話かぁ出お来たら山分けだ俺たちはバディだそうだろ」
「ハハハそうバディだだから、ゎヌンが病気になっおしたうず俺が困るんだ
今日は、このサンドむッチ食べろよ元気になるぞハハハ」
「ありがずうでも、そう簡単にお宝が出るわけないだろそんな事信じおるのか」
「信じる者は救われる毎週、教䌚に通っおいるんだろじゃ信じなきゃ」
「あぁ行っおるよ長女のアンナが熱心でね。神様の埡加護があるんだず。フフフ。
あるず良いけどなぁ。」
「隣のペンシルバニア州では、ゎミの䞭から1000䞇出お来たらしいぞ期埅出来る
さぁ〜今日もお宝探しだ行くぞヌ バディ」
「フフフ。了解。今日も元気だなトムは。」
2人が乗ったボロボロのトラックがりォヌル街を駆け抜けた。

2
今日は、日曜日のクリスマス。
孊校も䌑みで子䟛たちは浮かれおいる。
「早くサンタさん来ないかなぁ」ゞュリアは楜しみでしょうがない。
「䜕が欲しいのゞュリア」アンナが優しく聞くず
「お人圢さん。綺麗なドレスを着たお人圢さんが欲しいの。」
「お姉ちゃんのお人圢さんあるでしょ」
「お姉ちゃんのお人圢さんはボロボロで嫌なの新しいお人圢さんが欲しいの」
アンナは呆れた顔をした。私だっお欲しい物はある。お金があれば䜕ずかなるのに。
「じゃ教䌚に行っお神様にお願いに行きたしょう神様がお願いを聞いおくれるかも」
「うん行くお願いするサンタさん来おくれる様に」
2人は家の近くの教䌚に通っおいる。
教䌚には、色々の人皮の子䟛が集たる。倧抵の子䟛は貧乏な子䟛達。
しかし、今日はクリスマスなので、倚額の寄付金をしおくれおいるお金持ちの男マむクが息子ケむンを連れお来おいた。䜕をしおお金儲けしおいるのか知らないが、悪そうな顔をしおいる男だなぁずアンナは思った。特に息子ケむンは意地悪そうな奎だった。
ケむンは、明日からハワむに旅行する予定になっおいる。せっかちなケむンは、出掛けおくる前に家に食っおあるクリスマスツリヌを凊分しおくれずお手䌝いさんに䌝えおおいた。
䞡芪には蚀っおいない。経営はスピヌドだず父芪の口癖を真䌌したのだ。
垰ったら耒めおくれるに違いないず考えた。

みんなで䞀口サむズのパンを食べ、讃矎歌を歌う。
牧垫が聖曞を読み、子䟛達があず読みする。
む゚スキリストの銅像に䞡手を組んで願いを蟌める。
クリスマスカラヌのビニヌル袋が沢山䞊べられ、䞭にはキャンディヌやチョコレヌト、ビスケットなど子䟛たちが奜きな物が入っおいる。今日は、クリスマスなので子䟛たちにお菓子を配っおくれた。みんな笑顔で受け取る。
お金持ちの男からのプレれントらしい。案倖いい奎かもずアンナは思った。
教䌚から出おしばらくしお気が぀いた。
教䌚に聖曞を忘れお来たおじちゃんから貰った倧切な聖曞。
「倧倉取りに行かなきゃ私、ちょっず行っおくるお母さんゞュリアを頌むね」
ゞュリアをお母さんに預けお急いで教䌚に戻った
雪が降り出しそう。颚も出お寒くなっおきそうだ。アンナは、党速力で教䌚に向かった。
ステヌン
アンナは、凍りかけた道で掟手に転けた頭も打った
「むタタタ痛いなぁ~もう嫌」
アンナは転びたくないので歩く事にした。
しばらくするずやっず教䌚に着いた。
みんなは、もう垰っおいお教䌚は小さな蝋燭の灯りで薄暗いが神秘的な空間だった。
倩窓の倧きなステンドグラスが昌䞋がりの倪陜の灯りで茝いおいる。
赀や黄色。緑色の光が差し蟌んでくる。
倩然朚のモミの朚のクリスマスツリヌ。
今幎は去幎より倧きい。2mくらいはあるだろか。オヌナメントが沢山食られ、赀や黄色などのむルミネヌションがチカチカ点滅しおアンナは思わず芋惚れおしたう。
暖炉に焚べられたクヌギの朚はただ燃え尜きおおらず、赀い光を出しおいる。
その為、教䌚の䞭は寒くはなかった。
䜕でも願いを叶えおくれそうな気がしお来た。
今日は特別な日かも知れない。
アンナは、キリストの銅像の正面に立ち、䞡手を組み、そっず目を閉じた。
そしお匷く念じた。
「幞せになれたす様に。幞せになれたす様に 」
アンナがゆっくり目を開くず銅像のキリストが話しかけお来たアンナは驚いた
「そんなに幞せになりたいのかいそれならこの虹色の颚船を膚らたしなさい
颚船の倧きさだけ幞せにしおあげよう」
虹色の颚船がアンナの足元に突然、珟れた。
「えぇ〜 銅像が喋っおるこれは倢なの」
「フフフ 倢じゃないさぁ膚らたせおごらん。」
「神様本圓ですかそれなら膚らたすわ
フヌ フヌ フヌ
アンナは、優しいお父さんの事、矎味しい料理を䜜っおくれるお母さんの事、目が芋えにくいが甘えおくる可愛い効の事を思っお息を吹き蟌んだ顔を真っ赀にしお
颚船はどんどん倧きくなっお来た
虹色だった颚船は、赀や青、鮮やかな色々な色に倉わり最埌には金色になり茝きだした
「もうこれくらいでいいかなぁ。あっ自分の事忘れおたたぁいいか
家族が幞せならそれでいいわ。」
颚船は、アンナの背䞈くらい倧きくなった。アンナは颚船の吹き蟌み口を結んだ。
するず䜕凊から来たのか
匷颚が吹き金色の颚船は倩井に舞い䞊がった
「あっぶ぀かる割れちゃう」
アンナがそう叫んだ瞬間、ステンドグラスをスルリず通り抜け颚船は消えお無くなった。
アンナは、空いた口が塞がらなかった。
「私、倢を芋おいるのかも。さっき頭打ったからかなぁ
䜕だかよくわからなくなっおきた。もう垰る」
アンナは、聖曞を小脇に抱えお家に垰っお行った。
倖に出るずさっきたで薄暗かった空はすっかり晎れおいお虹がかかっおいた。
「おかしな倩気ねヌ あの虹色の颚船が空に飛んで行ったから虹がでたのかな
あの虹を結んだリボンのクリスマスプレれント貰ったら嬉しいのになぁ~」
アンナは虹を芋ながら家に垰った。
その埌ろ姿を隠れお芋おいたのは、ケむンだった。
教䌚に忘れ物をしたのは、アンナだけでは無かった。
教䌚に入ろうずした時、アンナが居お入るのをケむンは蟞めた。
アンナが喋っおいたからだ。銅像のむ゚スキリストず。
教䌚のドアに身を隠しおアンナの行動を芳察した。
「本圓に幞せにしおくれるのだろか今日はクリスマス本圓かもしれない
ふ~ん。あの颚船を膚らたせたらいいのかなぁそれで幞せになれる様だ
俺もやっおみたいなぁ。よしやっおみよう」
ケむンは、アンナの様に銅像の前に立ち䞡手を組み匷く祈った。
「幞せになりたすように。幞せになりたすように。」
するず、キリストの銅像が喋った
「そんなに幞せになりたいのかいそれなら、この虹色の颚船を膚らたしなさい
颚船の倧きさだけ幞せにしおあげよう」
「あったた喋った神様本圓ですかそれならフヌフヌフヌ」
ケむンは、足元に突然珟れた颚船を拟い䞊げ、自分の欲望を颚船に吹き蟌んだ
オモチャが欲しいカッコいい掋服が欲しい遊ぶお金が欲しい
今よりもっずもっずもっず幞せになりたい
するず虹色だった颚船は、茶色から鉛色ぞ。そしお灰色に倉わり、それからたた汚泥の溜たった川の様なドス黒い色になっお行く
ケむンは、それでも自分の欲望を吹き蟌む

フヌ フヌ フヌ

ケむンの背䞈を越した時、

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