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【推しの死】その2〜あれから1年経って〜

推しが死んだ日。
あの日から私の心は止まったままだ。

忘れた日はなかった。大好きな彼らが脱退や自殺でバラバラになり悲しかったし、彼の死で1年間は酷く落ち込んだ。今も私の心に暗い影を落としているし、思い出す度にとても悲しくてたまらなくなる。とても恋しい。でも、きっと私よりもご家族やご友人、メンバーの皆の方がもっとずっと悲しいと思うから。いつまでも私たちファンが悲しんでいてはいけない。

頭ではそうわかっているけれど、心は彼をいつまでも恋しがっていて、死を受け入れられずにいる。もう1年を過ぎているのに。まだ心は止まったままだ。 

でも最近になった気づいた。
彼のことを忘れる日が増えていることに。
仕事が忙しかったから自分のことで精一杯で、彼のことを悲しむ余裕がなかったのだと思う。

それに気づいた時ショックだった。
悲しまなきゃいけないわけじゃないし、忘れちゃダメな訳でもない。こうして今彼のことを思い出して文章を書いているのだから、決して忘れたんじゃない。
もしかしたら、1年経ったことでやっと気持ちの整理がついてきたのかもしれない。それは私にとっていいことだと思うし、ずっと引きずっていてはいけないから、そのうち悲しまずに彼が生前残した数々のことを思い出にできるようになるのがベストだと思う。でも、悲しみが薄れていくのが怖いのだ。忘れてしまうのか?と。決して忘れることは無いのに。

私は神を信じない。神様なんていないと思っている。だから私には天国も地獄もないので、あの世で彼が天国にいるとも、自殺したからって地獄にいるとも思わない。ただ穏やかであって欲しい。後悔や未練を持たずに、ただ安らかに眠っていて欲しい。それだけだ。 

いつか彼を忘れてしまうのだろうか。
彼の死を悲しく思わなくなる日が来るのだろうか。
そうなるまで何十年も私はこの先生きるのだろうか。

出来るだけ悲しく思わないようにしようと思っているのに、悲しまなくなるのが怖いなんてひどい矛盾だ。人の心はいつも矛盾している。そんな矛盾を抱えながらも、彼が亡くなった歳まではせめて生きていないとな、と思う。彼が見れなかった景色、出来なかったことを、我々ファンや残されたメンバー、ご友人の皆さん含めて彼を想っている人間全員が見て、やって、生きなければならないと思う。それはきっと、誰を亡くした人にとっても同じなのだろうと思う。

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