サイキョーけいかく書

◯月×日
　今日からボクはサイキョーになるべく、けいかく書を作ることにした。ぜったいにサイキョーになるぞ。強いやつになるにはトレーニングをすればいいらしい。筋トレとランニングを毎日すればきっと強いやつになれる。がんばるぞ！

　◯月×日
　毎日続けることはケッコーむずかしい。がんばれボク！

　◯月×日
　今日ランニングをしていたらはかせに会ったよ。はかせはボクが毎日走っているのを見て声をかけてくれたみたい。ボクのけいかくを話したらきょう力してくれるらしい。やったー！

　◯月×日
　はかせはすごい！はかせのシュジュツというのをうけると体がすごく強くなった気がする。ありがとうはかせ。またおねがいします。

　◯月×日
　何かおかしい。頭の手術もしてもらい頭も良くなった。だが、何かおかしい。体が自分のものではないような。というか本当に自分のものではないのではないか。元々あった傷も消えているし、ホクロの位置も違う。顔以外他の人のものにそっくり入れ替えられてしまったのではないか。でも良いのではないか？私は最強を望み手に入れることができた。目的は達成した。だが、それがなんだというのだろう。まだ、小学生の私がこの身体を頭脳を手に入れたとしてだからなんなのであろう。わからない。わからない。わからない。気持ち悪い。博士とは誰なんだ。なぜ疑問を持たなかったのか。




お父さん、お母さんごめんなさい。ごめんなさい。勝手に身体をいじってしまいごめんなさい。ありがとうございました。楽しかったです。
　　　　　　　　　10月17日　東　鴻太郎