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ゆっくり行く者は遠くまで行く。人生には少しだけ愛が必要だ。兵庫→東京→ブザンソン→グル…

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ゆっくり行く者は遠くまで行く。人生には少しだけ愛が必要だ。兵庫→東京→ブザンソン→グルノーブル→キンシャサ→東京→ブリュッセルー東京→ニューヨーク→東京在住 Les temps changent, et nous changeons avec eux.

最近の記事

年金生活#46

アラン・ドロンが死んだ。少し前はジャン・ポール・ベルモンドが死んだ。そのうちカトリーヌ・ドヌーブも死ぬだろう。フランス映画は嫌いではないけれど、これら俳優の映画はあまり見なかった。ベルモンドはボクシングの影響で鼻が少し曲がっている。端正な男前のドロンよりもベルモンドの方がフランスでは人気があった。フランスでは嘗てのジャン・ギャバンや、現役のジェラール・ドパルデューのような渋い俳優の方が受けるのだ。しかしドパルデューの最近の壊れ方は異常だが。倒産したアパレル会社レナウンが昔ダー

    • 80人以上の国会議員が昨日靖国神社に参拝した。毎回メディアは何も報じないが私は100%選挙目当ての参拝だと思っている。

      • 年金生活#45(映画フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン②)

        1969年はまだまだ男尊女卑の世界。だから余計に女性の色気が効果を発揮する。ケープ・カナベラル発射センターの管制棟では皆タバコを吸いながら業務。(そういえば昔は夕方になると職場のあちこちを掃除係のおばさんが回って灰皿の吸い殻を集めていたものだ)アポロ11号発射の際はコーヒーカップが横動きし、コーヒーがこぼれる。もの凄い振動だ。発射直前に不具合が見つかった宇宙船のある部品の代替品は家電店のソニートリニトロン。さすがソニー・ピクチャーズ制作映画。黒猫のお陰(?)もあって結局フェイ

        • 年金生活#43

          同名タイトル#42で書いた神戸三宮の寿司屋についてもう少し。鯖寿司、箱寿司、柿の葉寿司など、寿司は関西にもあるけれど、握り寿司は東京のものだと思う。しかし回転寿司はともかく東京では一見さんで気楽に寿司屋には行けない。たとえどんな場末の寿司屋でも、値段表が見当たらない中で刺身をつまみで少し切ってくれといって、ビールや冷酒をぐびぐびやって気持ちよくなり、そのうち知らない間に頼みもしないつまみが1~2品勝手に出てきて、最後に5~6貫握ってもらって、お茶を飲んで勘定頼んだら想定以上の

        年金生活#46

          年金生活#42(帰省)

          91歳の父親と88歳の母親が住む実家に3か月振りに帰省。普段は妹が中心になって時々弟の嫁さんが両親の面倒を見てくれている。5日間滞在し昼晩ごはんと掃除を担当。腕が上がらない母親のシャンプーも。野菜嫌い肉は牛肉だけという父親とは毎回不穏な関係になる。食事に対する反応がない、ごちそうさまの一言もない、嫌いなものはだまって残す。妹も弟夫婦も両親とは同居していないがこっちは46時中一緒に居ながらの世話で5日間ぐらいの滞在が限界だ。耳が遠くなった父親とは会話も減った。最近の記憶を失った

          年金生活#42(帰省)

          年金生活#41

          初めて自分で名刺を作った。会社員時代は肩書や組織名変更、4回の海外転勤などでたぶん計20種類以上の名刺を会社からもらっていたと思う。退職したら名刺なんか要らない生活だと、それは今でも思っているのだが、その一方で、ちょっとした挨拶代わりに名刺を渡すのも悪くはない、ちょうど来週兵庫の実家で父親の不動産会社との面談に同席することもあり、駅前のハンコ屋で作ってもらった。住所は入れず、名前と携帯番号とメールアドレスだけの名刺だ。シンプルで悪くない。会社名も肩書も住所もない名刺を眺めてい

          年金生活#40(大いなる不在)

          海の日の月曜日。ホン・サンスの「Walk Up」とどちらにするか悩んだが、結局、近浦啓の「大いなる不在」を観た。ホン・サンスの映画は最近4本続けて観ている。カメラを動かさず会話中心の静的映画。海外特にドイツで評判がいい。ただちょっと買い被り過ぎる気もする。63歳で長編映画29本はちょっと撮りすぎだ。パターンはもう変わらないだろうから、しばらくホン・サンスの映画は観ないかもしれない。「おおいなる不在」の舞台は九州だ。北九州と熊本。築30年ぐらいの郊外の戸建てに機動隊が突入する漫

          年金生活#40(大いなる不在)

          年金生活#39

          経過観察で1年振りにMRIを受けた。今回3回目だが30分以上のMRIは閉塞感もあって毎回結構しんどい。MRIの後は消化器系先生の診断。特段問題ないとのことで診察は数分で終わった。自分と同年齢の先生と健康診断について雑談。また1年後にお世話になりますと言って辞去。病院は自宅から徒歩10分程度。昨年はマスクを忘れて受付で貸してもらった。暑い最中マスクをして院内を歩くと汗が出てくる。MRI含め診療自体はかなりスムーズに進んだ気がしたがそれでも2時間近く病院にいた。その間、私は433

          年金生活#39

          年金生活#38

          即席ソース焼きそばを食す。5袋入り380円。まあ乾麺と粉末ソースだけなのでこんなもんだろう。粉末ソースはペヤングのような屑野菜は入っていなくて文字通りソースの粉末。少し価値を向上させたい。乾麺の茹で時間は4分。2分半経過後に好きな具を鍋に加えろとある。具は野菜とウインナーが例示されている。ふむ。もやし、人参、長ネギ、そして指示通りにウインナーを2分半後に投入して麺と一緒に茹でる。これらをザルにあけて水を切り、皿にのせる。粉末ソースを手早く混ぜて、作っておいた目玉焼きを載せてそ

          年金生活#38

          残念ながら蓮舫さんは小池批判票のかなりの部分を石丸さんに取られちゃいましたね。小池さんが嘘つきで非誠実でどれだけひどい政治をしようが、自民党創価学会の組織票と小池ファンのおばちゃんたちの根強い支持が勝ったということでしょうか。政治の現実を見た思いがします。

          残念ながら蓮舫さんは小池批判票のかなりの部分を石丸さんに取られちゃいましたね。小池さんが嘘つきで非誠実でどれだけひどい政治をしようが、自民党創価学会の組織票と小池ファンのおばちゃんたちの根強い支持が勝ったということでしょうか。政治の現実を見た思いがします。

          年金生活#37(水泳)

          4年ほど前にジムを変えた。泳ぐだけだがそれまで通っていたジムのプールが改修で長期営業停止になってしまい、その機に自宅により近い今のジムに変えた。基本的に途中休まずゆったり長く泳ぐ。ずっと平泳ぎだった。それが今のプールでクロールに変えた。理由はレーンの幅がせまく、かつレーン数が以前のプールと比べて少ないのだ。平泳ぎだと気付かないうちにひとの足を蹴ったりしてクレームを受けたり怒られたりした。1,000~1300メートルを果たしてクロールでノンストップで泳げるか。最初は不安だった。

          年金生活#37(水泳)

          年金生活#36(Downstairs at Fitzferald's)

          アイルランド出身の作家William Trevorの短編「Downstairs at Fitzgerald's」を読む。彼の短編集を読み進めていて初めて泣いた。父親は離婚した母親と一緒に住む娘と、週に一度週末”Fitzgerald’s”というオイスターバーで会う。オイスターバーの二階は立派なレストランで娘は本当は二階に行きたいのだが、父親はいつも一階のバーカウンターで娘と会う。娘はステーキとソフトドリンク、父親は生ガキとビールだ。ビールのあと締めにウイスキーを頼むこともあるし

          年金生活#36(Downstairs at Fitzferald's)

          年金生活#35

          夢のなかに出てくる人物の名前が分からず目覚めてしまうことがある。昨晩もそうだ。顔も声も笑い方まで覚えているのに名前が思い出せない。うとうとしながら思い出そうとする。あいうえお順に辿る。苗字がすっと出てくることはまずない。今度は皆で呼んでいたニックネームを探す。なかなか思い出せない。それがある拍子に突然ひらめく時がある。そうだ、”シゲ”だ。シゲ。確かにシゲだ。で、なにシゲだっけ?いや、シゲなにだっけ?そうこうするうちに苗字も出てきた。東京出身なのだがなんとなく京都のお公家さんぽ

          年金生活#35

          年金生活#34

          ニューヨーク勤務時、アパートの目の前に朝6時からやっているプールがあり大雪や二日酔いの朝も含め毎日出勤前に泳いでいた。東京に戻り、今通っているプールは午前10時が営業開始時間だ。午前10時開始では生活パターンとして午前中に泳ぐという選択肢はあまりないのだけれどそれでもたまに午前中に泳ぐ。時間帯によってさまざまなタイプのスイマーがいる。午前10時から11時ぐらいまでは水泳求道者タイプが主流。クロールで休まずに30分近く泳ぐ。女性が大半で皆速い。昼近くになるとのんびりと泳ぎたい人

          年金生活#34

          年金生活#33(ホールドオーバーズ)

          20年ほど前に観た「サイドウェイ」という映画の印象がよかった。監督の名前は忘れていたがその監督アレクサンダー・ペインによる最新作「ホールドオーバーズ」を観た。タイトルは居残り組ぐらいの意味だ。クリスマス休暇に自宅に戻れず学寮に居残る、教師、学生、学寮給仕3名の話。山田洋次監督の映画を観ているような錯覚を覚える。本筋とは直接関係のなさそうな、さりげないやりとり、しぐさ、ディテールにセンスを感じる。60年代後半の懐かしい音楽とアメ車。人種・宗教・社会的偏見、若年性認知症やスメハラ

          年金生活#33(ホールドオーバーズ)

          日本食レストラン

          こういう経験を私も何度かしました。思いつくままに、ヨハネスブルグ、ブダペスト、マドリッド、ジュネーブ、ローマ、ブジュンブラ(ブルンジ首都)、ナイロビ、バルセロナ、パリ、ヌメア(ニューカレドニア)、シドニー等々。料理やお酒よりもこんなところで日本人の職人が頑張っているんだということに気持ちが向かって、注文したものは文句なしにおいしい気がした。日本人であることに特段こだわりはないが同じ風土で育った人たちが違う風土で働くことの大変さを共有できる貴重な経験だった。

          日本食レストラン