流れ星の向こう 10話
コツン、コツン…。
足音が廊下に響き渡る。
「ヴィクター、早く部屋に戻りなさい」
ヴィクターと呼ばれた少年は、コクリと頷き、歩いて行く。
そして、ある部屋の前で立ち止まり、コンコンとノックをした。
ガチャっとドアが開き、出てきた人間は、ヴィクターを見るなり、顔を強張らせた。
そして、ヴィクターを部屋に急いで招き入れ、鍵を閉めた。
「どういうつもりだ」
部屋主が言った。
ヴィクターは笑って言った。
「流れ星の向こうを見に行かない?」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?