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流れ星の向こう 9話


 リナは笑った。彼女の笑い声が、部屋にこだました。

 レポルトがシスターであったことは、予想外であったが、ショックを受けたのは、それを知った時だけであった。動揺する自分の奥底で、計画実行のために頭を働かせる自分がいたのだ。しかし、レポルトがシスターであると言う事実により、計画の実行は絶望的になった。リナは何年もかけて練った計画を、また一から作り直さなければならなかった。リナは途方に暮れた。希望を失いかけた。しかし、彼女が奮い立たせてくれたのだ。

 エスティアには感謝しなければならない、とリナは思った。もし、彼女の存在がなければ、リナがあの計画を形にすることはなかっただろう。毎日のようにリナの脳裏に浮かび上がり、また、消えていった、あの筋書きを。

 リナは準備を始めた。そして、部屋を出た。長い時を共にしたその場所に、別れを告げながら…。

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