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「知識」から「知恵」へ

カウンセリングに来られるお客様の中には、私よりも心理学の知識が豊富な方がいます。

カウンセリング中に「自分の心理状態は○○によって起こる△△なんじゃないかって思うんですけど」なんて話される方も居るんですけど、そんな時私は素直に「へぇ、そうなんですか。それは知りませんでした」って言っちゃいます。

カウンセリング資格を取得するための学習の中で臨床心理学とか行動心理学は、ちょこっと勉強しましたけど今は「カウンセラーに心理学は必須ではない」と考えています。
知らないよりは知ってた方が良いかな、程度の事と思っています。

こういう方々って心理学の「知識」はあるんだけれども、それを自分に当てはめて考えることが出来ない、自分のために役立てることが出来ず、知識に振り回されてしまっていることが多いと感じています。

日々様々な情報が溢れ、国内はおろか世界中で起こっていることが瞬時に分かる今。
だからこそ、その「情報」をしっかりと見分け、仕分けることが大切になっています。

あなたは「情報」に振り回されていませんか?
TVやラジオ、新聞、そしてネット。
様々なソースから様々な情報が私たちにもたらされるし、私たちも知りたいことは瞬時にその情報を手に入れることが出来るようになりました。

ネットがなかった頃は図書館などに行って知りたい情報に関する本を探すなど手間が掛かりましたけど、今は手元のスマホですぐに必要な情報が手に入れられるようになりました。
(そういえばインターネットが世間に浸透し始めた頃「インターネットは世界の図書館があなたの部屋で閲覧できます」みたいな宣伝してましたねぇ…)

簡単に手に入る分、必要のない情報まで手に入るようになり、むしろこちらから積極的にならなくても様々な情報が入ってくるようになりました。

そうなると受け取る側でその情報の取捨選択をする必要もありますし、それが正しいのかどうか、それをどう使いこなすかが課題となります。

中には真偽があやふやなものもあったり、明らかに偏ったものもあります。
それらをどう見分けてどう自分に活かしていくかは「あなた次第」なんですね。

更に得られた知識を実際に行動によって「知恵」に変えていくことも大切です。
得た知識に基づいて行動し、その結果を検証することでその「知識」は自分にとってどのように役立ったか、それは体験として「知恵」に変わります。

知恵とは『知ったこと』を『恵み与える』ためにあります。
自分で得た知恵を他の人にも分け与えていくことも大切なんですね。
カウンセラーに必要なのはこれだと私は考えています。

情報過多で頭でっかちになってしまい、結果的に自分の行動を抑制してしまう方もいますので、情報を知識としその知識を知恵として活かすためには、情報は必要最小限で良いのかも知れませんね。

むしろ行動から得た「生」の情報、それによって得られた経験=知恵。
そちらの方が大切なんだなとカウンセリングをしていて考えるようになりました。

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