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「音楽の時間が楽しくないんですよね。」 っていう質問に答えてみた


若い先生に音楽を担当する先生がいます。
音楽の授業はどうも ワンパターンな成り立ちで
面白くないという風に質問されました。
私は実を言うと音楽が専門というわけではないですが
比較的 よくやってたので 得意な科目の方になっています。
今日は上手な「並」の先生ではなく私の経験談が多くなるのですが
音楽の授業を楽しくする方法をいくつかお話ししたいと思います。

だいたい歌えたらヨシにする。

「歌を教えたい」と先生が言われるので話を聞いてみると
完璧に仕上がるところまでされているようです。
ところが 学習指導要領とかを見てみると
音楽に親しむとか技術を身につけることは書いてあるんですが
完璧に歌えるようになるというのは書いてありません。
そこで 教科書の付属の CD の 歌付きのもので一緒に歌ったり
友達と一緒に歌ったりして個人で完成しなかったとしても
道具や みんなと一緒にやったことで仕上がったというような
気持ちになるようなところまで私はやるようにしています。
それ以上にも引き上げてあげることはできると思うのですが
ほどほどにしておくのが大事だと思っています。
この効果は絶大で みんなでやると何かできたような気がするので
子どもたち自身にやり遂げた実感があるようです。
また音楽のいいとこだと思うのですが やり遂げると
素敵なものが出来上がったというような達成感もあるようで
お家でもその話をしたりするようです。
ですので ほどほどできるような形まで持っていくところまで頑張れば
あとはよしとするのがおすすめです。

音楽のキーワードを決めとく

音楽が必要な要素は何か ズバッと言えますでしょうか?
3要素がメロディーとリズム ハーモニーなのですが
これはまだ小学生には大まかすぎて
何をしていいかわかりません。
そこでいくつかあげておくと強いか弱いか早いか遅いか
柔らかいか 硬いか高いか低いか などを
掲示しておくといいと思います 。
これらは子どもたちに分かりやすく
またどんな風にして欲しいか どんな風に感じたかなどの
説明し合う時に活用すると ずいぶんと話し合い活動が盛り上がります。
音楽の時間に話し合い活動をするのはどうだという風に
疑問に思われる方がおられますが
近年の教科書にはやはり 友達同士で工夫してというようなところも
出てくるので このような力は必要になってくると思います。
また子どもたち主体の授業にするためには
子どもたち自身がどうしたいのかを表現する必要があります。
昔であれば 歌って示すなんて のもあったのですが
最初に言ったように完璧にするところが目標ではなくなっているので
言葉で こうしたいというのが言えればなお広がっていくと思います。
そのためにも キーワードを上げておくといいと思います。

体や楽器で表現するのをもっと自由度を持たせる

よくあるのが リズムに合わせて手をたたきましょうとという活動ですが
手を叩くと音を作るために丁寧に叩かなければいけないということと
人によっては音の差が出てしまうという問題点があります。
そこで私は手を叩くのは 練習ぐらいに使って
あとは小物の打楽器を持たしたり
上手な子が多い学級では 太鼓や 勃起 などを使ったりしています。
そうすると 楽器を選ぶ 選択肢も出てきますし
楽器は、ばちや 叩き方など バリエーションが増えるので
さらに音楽が楽しくなってきます。
また叩くところも 楽譜通りにしなさいではなくて
ある程度に持たせて子どもたちに即興でさせるのもいいと思います。
よく 即興で何かをさせるとなるとなかなか子どもがしないので
難しいです。
という質問があると思うんですが本当にその通りだと思います。
即興でいきなり あれというのは難しいので
普段から情報を貯めとく必要があると思います。
このパターン 好きなんだよね とか このパターン いいよねっていう話を
教師がしておくと子ども達がいつか使ってくれたりもします。
逆に言えば即興で演奏できるところから持っていたら
かなり 学習指導要領的にはレベルの高いことをやっているようになるので
ぜひ 1年間通してやるものの中に入れるといいと思います。

音楽ってなかなか面白いけど難しいと思いがちですが
基本的には子供たちがやりたくなるように自由度を上げたり
選択できるものを用意することが必要だと思います。
ただ歌うだけ ただ 演奏するだけでっていう窮屈なものから
どうやって演奏するのか 何をしようか っていうような
自由なものに変えていくことが大事なのかなと思いますので
皆様も是非 チャレンジしてみてください。

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