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【落書き】30,血の騒ぎを聴け  から

宮本輝のエッセー、「血の騒ぎを聴け」を半日かけて読了した。うたがわきしみさんの紹介で、読んでみようと思った。宮本輝は、エッセーとは、「その人間を成しているものからこぼれ散るしぶき」であろうと、言っている。だから恐ろしい、書けぬ人には書けない、または創作になる、そうだ。

宮本輝のエッセーを読んで、わたしは「気張って」いたなあと思った。もっと力を抜いて書こう。何も、何かの役に立たなくても良いのだ。

自分の本棚の本以外の本を読むのは久しぶりだった。若い頃はすこしは色々読んだけど、この10年でいうと、全く読まなかった時期もあるし、読んでも、気に入った本を繰り返し読むというのが主であった。「いつもの本」ではなく、まだ読んでない本を、たくさん読んでいこうとも思った。知らない本がたくさんある。当たり前だけども。手に取ってみようと思う。

日本語を知りたい、もっと知りたいと、最近痛烈に思うことがあったので、やはり地道に読んでいこうと思う。「血の騒ぎを聴け」にでてきた本は読んでみようかな。

数人、作家が登場する。彼らについての文章が良かった。作家には横顔がある。作家しか知り得ぬ、ならではの付き合いの話、作家ならではの視点が面白い。読んでみようかなと、誘われる。


きしみさんも抜粋しているが、宮尾登美子の章がぐっときた。私は傷が好きだ。傷がある人を素敵だと思う。きれいだと思う。傷があるからこそいいのだとすら思う。なかなか、傷は、人には見せぬものであるけれども。
宮尾登美子の言葉が刺さる。
「自分が傷つかないでどうして人の心を打つ作品が書けるだろう」


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