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2023年2月の記事一覧

2/26 『絶体絶命ラジオスター』を読んだ

たまたまJUNK20周年とオールナイトニッポン55周年の特番が放送された月に、ラジオパーソナリティが主人公の作品を読めるとは、奇遇なこともあったものである。さらにあらすじを読むと、もう一人の自分に命を狙われるとあって、ちょうど最近読んだ『柳生十兵衛死す』とも通ずるところがある。ランダムに決めた順番で似たような要素が続くと、巡り合わせを感じる。まあ、奇遇だなって思う程度だけども。 出てくる登場人物の名前が、実在のラジオパーソナリティやラジオ局アナウンサーのそれをほうふつとさせ、

2/15 『キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘』を読んだ

戯言シリーズ17年ぶりの最新作にして正当続編、にして総集編のような話だった。『クビキリサイクル』から『ネコソギラジカル』までの流れをギュッと濃縮した感じ……いや、『クビキリサイクル』で主人公がいきなり車に轢かれたりはしなかったが。それはだいぶ終盤だし轢かれたのは主人公でもなかったが。轢いた人は同じだった。 事前にお出しされていたイラストやPVで既に青色サヴァンと戯言遣いの娘は好きになっていたが、本文での語り口も小気味よくて楽しい。まあ、何故かといえば阿良々木暦と瞳島眉美をほど

2/9 『柳生十兵衛死す 下』を読んだ

今更だけど表紙イラストは上巻が慶安の柳生十兵衛三厳で、下巻が室町の柳生十兵衛満厳だな。三厳は新陰流だから分身しており、満厳は陰流なので己の姿を陰としている。よく見れば、後ろにもそれぞれ清水寺と相国寺らしき背景が描かれていた。これは結局何だったんだろう……時を跳ぶ際に現れるが、他の者には見えないヴィジョン……スタンド的な何かか。山田風太郎、そんなとこも先駆していたのか。 などと考えながら下巻も読み進めていたけれど、時を越えて入れ替わった二人の十兵衛がどんな活躍を見せるのだろうと