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2022年3月の記事一覧

3/25 『七つの魔剣が支配するⅨ』を読んだ

表紙を見てわかるとおり、決闘リーグの決勝戦を一巻ほぼまるまる注ぎ込んで描き切っている。そして表紙を見てわかるとおり決勝のマッチアップがどことどこのチームであるかもう隠す気も無いのだが、それがまったく問題にならない熱い戦いを堪能した。 まずはオリバー隊vsヴァロワ隊。おそらくオリバーの同期組における最後のネームド枠といったところであろうヴァロワちゃんさん。才能とセンスで圧倒しオリバーの重んずる友情を否定する敵役だが、そうした相手に友情の力で対抗するのでなく、その才能のルーツを

3/21 『Fate/strange Fake⑦』を読んだ

刊行ペースについては作品シリーズ固有の特殊な事情もありましょうし仕方ないにしても、刊行されたならせめてそれなりには話が進んで欲しい……なんだか他作品他世界、本作には登場しない人たちへの言及ばかりが目立って目の前のストーリーに視線が定まらない。人の皿からつまみ食いばっかしてて自分の皿が全然進んでないような悶々とした時間がちょっと多いな……、と、不満が溜まってきてはいたんだけど! 最後の怒涛の戦力投入を見れば、さすがにここからは物語が畳まれてくんだな、曲がっちゃいけないようなとこ

3/14 『PSYCHO-PASS サイコパス 下』を読んだ

下巻に入ってから文体に読み慣れてきたのか、脳内原作再生とも結構かみ合うようになってきた。一方でボーナストラックのアニメには無かったショートエピソードなども楽しい。 シビュラシステムの真実が明らかになるシーンを読みつつ、免罪体質も永遠不変ではないのだろうなあ、などと思う。藤間なんかがいい例で、これは『PSYCHO-PASS 0』を読んだ時にも思った。免罪体質者をシビュラに取り込むという解決法はシステムが通用しない人間を消せるという利点があるが、シビュラに取り込まれた人間がクリ

3/8 『PSYCHO-PASS サイコパス 上』を読んだ

月1冊ずつ読んでいくつもりが半年近く空いてしまっていた。しかし未だ4期の情報は出てきておらず、順当に読んでたらもう終わってたかもしれないので、こんなペースでちょうどいいかもしれない。 アニメの方は累計で2.5周くらいはしているから、お話としては見慣れたものではある。ただそのせいで、読みながら脳内でアニメを同時再生していると、映像でたっぷりとフリや見得を利かせて表現されたシーンが、文章ではあっさりと描写されてたりすると、肩透かしを食らったような気になってしまう弊害はあった。映像

2/28 『筺底のエルピス5 迷い子たちの一歩』を読んだ

『百億の昼と千億の夜』を読んだ後に次に読む本としてこれを手に取り、そういえばこの作品も人類を滅ぼそうとする謎の存在と戦うお話だったよなあ……と思って、ふとカバー折り返しの既刊一覧見たら次巻のサブタイトルが「四百億の昼と夜」で、いやまんまじゃーん!とちょっと愉快になってしまった。 古典名作はこういうことがあるために読んでおくものなんだろうな、と思いつつ、しかしお話としては重苦しい展開が続く。大きな事態の変化はなく、むしろ今しがた収束した大きな事態の後始末と、いろいろ始末されて散