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2021年10月の記事一覧

10/28 『機忍兵零牙』を読んだ

面白かった。 初めて読む作家。ただ作者のアニメのお仕事の方で、お名前には聞き覚えがあった。『ノワール』は何話か観たし、そのOPテーマは今もiPodでよく聴いている。 実を言えば本命は別というか、ほんとは『機龍警察』を買おうとしたのだが、すぐ隣にこの『機忍兵零牙』があり、名前もなんだか似てるし、なんか先読んどいたほうがいいのかなあと思って一緒に買ったのだった。しかして読んでみれば、どうも別に『機龍警察』と繋がったお話ではないっぽい(考えられるとしたら「本当の世界」がそっちだっ

10/20 『魔女と猟犬』を読んだ

面白かった。 はじめて読む作家。これまたジャケ買い。あとラノベのオビで「重版出来」って書かれてるのも珍しい気がして興味を引かれた。更に言うと、名前も変だし。 おはなしは、がっつりめのファンタジー。魔法のある世界で、その力を駆使して勢力を拡大し続ける大国にどうにか対抗すべく、天然の魔法使いである魔女を隣国から貰い受けに交渉へ向かう。 そして主人公は小国領主のバドに仕える暗殺者であるロロなのだが、このロロの強さがちょっと、いまいちわかりにくいというか、やや混乱した。 いやよく見

10/11 『魍魎の匣』を読んだ

面白かった。 『姑獲鳥の夏』に続いての再読。初めて読んだ時の印象で言えばやはりこちらの方が強く記憶にこびりついている。何せかつて一回目に読み終えた後、例の「匣」とその中身を夢に見たことさえあった。夢に見て、その見たということをいまだに覚えている。描写されていたような上半身全体というよりは、なんかちっちゃい正方形に顔だけが、スパロボのアイコンみたいな感じで覗いていた……気がする。 しかし覚えていたのはそうした印象的な場面くらいで、事件のあらましなどはほとんど記憶から消えていた

9/27 『姑獲鳥の夏』を読んだ

面白かった。 京極堂シリーズは20年くらい前、中学生の頃にこれと『魍魎の匣』だけ読んでいた。続きも読みたいなと思いつつはや20年。いま、ようやく重い腰を上げる。その前にかつて読んだ2作を改めて読み返しておこうと思った。 読み返してみると、序盤の部分などは結構覚えているものだった。始まって早々に男二人がえんえんとよくわからぬむつかしい話をしていることで印象に残っていたのだ。だが「だいたいこの世に面白くない本などはない。どんな本でも面白いものだ」という台詞は現在に至るまでずっと