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2021年6月の記事一覧

6/18 『ニンジャスレイヤー ロンゲスト・デイ・オブ・アマクダリ(下)』を読んだ

面白かった。 キョート戦争の末路、シルバーキー帰還、シャドウウィーヴとユンコのめぐり逢い、ニチョームの攻防、宿敵スパルタカスとの決着……と見どころが溢れまくっている。上巻だけでもえらいことだったが下巻は輪をかけてえらいことだった。積み重なった因縁や布石やあるいは偶然のあれこれが一気に結集して、決壊したダムめいた怒涛の勢いでもって顕現していく。 とりわけ、「ニチョーム・ウォー」と「フェアウェル・マイ・シャドウ」の画面ならぬ紙面を分割しての同時進行はもう、読んでるだけでこちら

6/16 『野田の日記 2006-2011(はじめのほう) それでも僕が書き続ける理由』を読んだ

面白かった。 マヂカルラブリーの野田クリスタルがWeb上に書いていた日記をまとめた本、その前半。2006年から書いているということで、僕もだいたいそのくらいの頃からmixiだとかモバゲーだとかのSNSをやり始めて、そんで日記とかも書き始めてたりしていたので、なんとなく親近感を持って読んだ。つっても別にその頃はまだマヂカルラブリーのことも知らないし、何か共通するものがあるわけでもないが。ただ日記を書き始めた時期が近いだけ。 そんな野田の日記だが、とりあえず前巻だけ読んでると

6/11 『ぼくらのラストサマー』を読んだ

面白かった。 まだ続編もあるが角川文庫におけるぼくらシリーズの最終巻は、 「菊地先生、彼女から電話」 という台詞から始まり、なかなか印象的である。大学を卒業して、とうとう正式に教師となった英治なのだ。もうすっかり大人だ。 実際、今まであれだけ「悪い大人をとっちめろ」とやってきたのに、今作においては倒すべき大人などは出てこない。ただ、子どもたちに絶大な人気を誇るミュージシャン・クニオにまつわる騒ぎに巻き込まれるだけだ。いや、正しく言えば巻き込まれさえしてないか

6/6 『ニンジャスレイヤー ロンゲスト・デイ・オブ・アマクダリ(上)』を読んだ

面白かった。 アマクダリのいちばん長い日、第3部でも重要な節目の一つとなる一日の、その前半。堅固なシステムがほんの僅かに揺らぐ蟻の一穴がごとき隙に全力で突入を仕掛け、アマクダリ幹部12人の抹殺を目論むニンジャスレイヤーとナンシー・リー。第1部の最終決戦をも想い起こさせる一点突破ぶりだが、それにしても12人まとめては思い切りが良すぎる。本当にできんのか。 ただ第1部の時の決戦と違うところは、イクサの要所要所に、非ニンジャのモータルの出番があったりするところだ。ニンジャスレイヤ