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2020年8月の記事一覧

8/25 『錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ』を読んだ

面白かった。 序盤、偽ビスコ一味を退治したときに偽ミロがビスコに擦り寄ってくるのを威圧するミロ、自分の相棒を絶対に渡さないというきもちが出ていてよい。この気持ちの強さ、感情の色の濃さがこの作品の魅力であったと思い出させる。それと口調というか喋り方というか、台詞の中に読点が多めな感じなのも、一言一句を刻み付けるようで好き。癖になる。 世界を苛む「錆」の謎の一端が明かされた今巻だが、真言で操作できてプログラムが組まれてるとなると、ひょっとしてこの世界は仮想現実だったりするのかしら

8/12 『ぼぎわんが、来る』を読んだ

面白かった。 映画は以前に観ていて(https://note.com/moderatdrei/n/n2e86368e5121?magazine_key=m6b55d01ef2d8)、面白かったので原作も読んでみたかった。原作は映画といろいろ違う点も多いと聞いていたが、なるほど確かにいろいろ違う。クライマックスの対決シーンが顕著だけど、キャラクターなどもちょこちょこ手が入っており、けれど話の大筋などはそう変わっていないのがすごいところ。小説の小説ならではの面白さのある「小説映え

8/10 『ぼくらのロストワールド』を読んだ

面白かった。 高3の夏。母校の中学で起こった事件、妹弟や後輩たちを助けるためにぼくらが動く。いいけどいい加減受験のことも考えなさいよとも思う。 この辺りからちょっとぼくらの面々が説教くさくなっていく感じがある……いや、それはもともと少なからずあったけど、菊地や相原、安永たちが「最近の中学生たちはどうしちまったんだ?」ってなっていくという。まあ高校生らしいといえばらしいか。それに、お前たちが無茶しすぎだという話でもある。 と、最初はそんな感じで後輩どもを憂いてはいるのだが、「修

8/7 『ロック・オブ・モーゼス』を読んだ

面白かった。 初めて読む作家なのでどんなものかと緊張しながら読んだが、同学年一コ上の現役高校生天才ギタリストに音楽センスを認められて一緒に学校を飛び出したかと思えば、いきなりホテルに入ろうとしたりそれを回避したと思ったら山奥でハッパ喫い出したりと、無垢な女の子がヤベー世界に連れ込まれる話かと緊張が高まる。がそこから音楽の世界への道が開けていき、主人公はそちらへと傾倒していく。音楽談義や演奏技術についてのあれこれなど、聞いててもロクにわかりゃしないんだけど、主人公の桜はどんどん