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開催報告

3月30日のこどもがまんなかの対話イベント(主催:ごりらのらっぱプロジェクト(当団体のてつがくカフェ部門が共同開催者))~へいわってなんだろう~の対話報告

合計65名(内訳:参加者51名 グループファシリテーター6名 スタッフ7名 清水先生)(地理的内訳:宇都宮市在住40名 市外在住1名)
(参加申込者54名の年齢内訳)※参加者キャンセル2組あり。
大人    22名
小学生1~3年    7名
小学生4~6年    13名
中学生    9名
高校・大学    3名


では、どんな内容だったのか、話を進めてみましょう!

最初に平和のイメージを書いてもらった後、清水先生からニュースで起きている戦争の話、かつての日本の話をしてもらったよ。

戦争っていうのは、ある国家の軍隊と別の国家の軍隊が武器をつかってあらそうことよ。武力による争いがある様子をニュースで見ていると思うけれど、「日本では起きない」ことではないの。かつての日本は国民に戦争のいいイメージを与えて、どんどん戦争しようってしていた時期があったの。戦争によってたくさんの人が死ぬけれど、多くは女性や子どもたち。家を失って今までのような生活ができなくなった人も多くいたの。

【先生からの問いかけ】「子どものころ、ニュースで戦争の話があったとき、どうして戦争が続いているのか、どうしたら戦争がなくせるのか、ずっと気になっていました。だから、今日はみんなと話がしたいって思っています。みなさんの気持ちや考えを聞かせてください。」

各グループでディスカッション開始

おとながいっぱいチーム

A:難しいなぁ
B:他者を許せるかどうかの幅なんじゃないか?
A:「正しい」と「正しい」
 「信じる」と「信じる」
 「守るもの」と「守るもの」がぶつかった結果ともいえるよね
C:それに、お金が関わる、国が、関わる…
D:そもそも正義はそれぞれで価値観や尺度(国としてぼんやりと存在するものさし)の違いによるものではないか
E:以前子どもが言っていたんだけど、世界が一つだったら楽なのかなぁ
A:でも、人のエゴは許せない部分はある

「価値観」「ものさし」「エゴ」「許す」がキーワードになったおとながいっぱいチーム。

かたや、その大人に連れてこられた子どもチーム

A:なんかさ、平等っていうのが分からない
 だって、平等じゃないじゃん
B:平和ってさ、優劣あると壊れやすいじゃん
C:兄弟でもけんかするし…
 学校とかでも力の強さとかあるし…仲間外れとか…
D:じゃあ、戦闘じゃない戦い方でどんなのだったらいいかなって思う?
B:フライパンでたたく!
D:お、痛そう!
C:んじゃ、シンバルで顔をたたく!
D:それも痛いって(笑)
A:先生に諭してもらう
(すでに数名は学校へとフィールドが移っている模様)
B:自分を守るのに隠れるのも必要じゃん
C:安全なところ…やっぱ家?
B:あとさ、連携ってマジ大事じゃん
 周りの能力もつかって できること探してさ
C:個人情報とかも怖いね。
B:相手のスマホを強奪するしかないな(ΦωΦ)ふふふ・・・・

さて、結構平和について意見がある子どもチーム

A:戦争は起きるもの?
B:土地広げたいからじゃん
C:資源ほしーし
D:国力つけたいとか
E:いやいや、そもそも戦争って所詮けんかじゃない?
A:お?なんで?
E:だってさ、要は「自己満足」じゃん。「自分の考えが中心」ってこと。
A:じゃあ、けんかと同じというなら、私たちはよくケンカをするよね。兄弟だって、夫婦だって、友達同士でも よくあるでしょ?

全員:うんうん

A:でも、私たちは仲直りできるよ。何が違うの?
C:話し合いができないと思う
 だって平等さがないじゃん、対等って感じないよ。
D:分かる。力差がちょっとでもあると、立場が弱くて負けちゃう。
 親とか先生とか立場出してくんじゃん。
 国同士も同じなんじゃないの?
B:私は本当に「対等」なら話し合いで物事はうまく進んでいくと思う
E:あ、ゲームの世界では協力できる感覚ある!
 一方的に動くと「クソっ」って思っちゃうけど(笑)

F:そもそもさ、相手がどう思ってるかがカギなんじゃん?
自分が友好的(対等である)って思ってても、相手が力任せでいこうとかしてたら無理。
C:私は、対等の中にもちょっとの差があると、やっぱりうまくいかなくなると思う
E:どんなにいい関係でもけんかしてるから、争い自体は起こるもの ともいえる気がする

みんなの意見を聞いて、先生がまた話をしてくれた。

学術的に表現として、「消極的平和」(いじめない・暴力しない)と「積極的平和」(差別がないこと・強い人が弱い人を助ける・困っている人を皆で支える)があるの。(この話の時に大人に連れてこられた(低学年)の子が一斉に耳を傾けた。それは、彼らが両者の違いを分かった瞬間だった!)

国連が作られた意味(世界大戦の反省をして、話し合いで解決する仕組み)や、国境なき医師団のように戦地へ行って医療をしている人がいること、身近な例として、大学生でもボランティアで災害での補給手伝い、被災者の声を拾う活動などをしている人もいるわ。


改めて、平和って何か、平和であるために何をしていったらいいのかを3~5人の人と話すというミッションを課して、皆さんと振り返りを行いました。

「改めて平和ってなにか」に対して
・私らしく生きていけること
・今こうして日常があること。日々の暮らしの尊さ。
・話し合いで解決できること など

「「平和」をつくるためになにをしたらいいか」に対して
・積極的に、平和につながることをする
・人の力で解決できる気がしたから、改めて、武力以外で解決できる道を探る社会をつくりたいと思った
・自分にもできることがありそうって思った。(「例えば?」「ちゃんと伝えるとか。手助けするとか。」) など


私(主催者)からは
考えがいろいろあろよね。もやもやした人も多いと思う。そりゃそうだよ、大人がずーっと考えてるのに、まだ策が出ない問題なんだもん。でもね、是非考えて続けてほしいの。何かがつかめるかもしれない、きっかけが見つかるかもしれない、そうでなくても、(ほかの人の考えを聞きながら)自分の考えがもっとわかるかもしれない、本当は自分が何に希望を思っているのか、何が引っ掛かっているのかとかにも気づけるかもしれない。

今日やったことは、他の人や自分自身とのおしゃべりなの。そうやって自分のことをどんどん知ってもらえたら、嬉しいな。


最後に、皆さんの感想を載せます!(こんな思いを持ち帰ってもらえたよ~)

・参加者の話に出ていた「対等でいよう」「ちゃんと話し合おう」「決めつけることは誤解を生むからよくない」「力を見せつけて抑え込んじゃダメ」というのは、個人の争いも減らすことができるけれど、それだけでなく、実感として、その積み重ねが戦争をしないような取り組みにもつながっていけるような希望を持ちました。(多数)
・日常を慈しみ、自分や周囲を大切にすることが平和へとつながっていく気がする(数名)
・家族のおしゃべりでは平和や戦争を考えることは難しい、って思ってあまり話題にしてこなかったけれど、日常とつながっていけることだと知り、もっと身近で気楽にできることなのだとかりました。(数名の大人)

その他1名ずつ
・戦争は今の時代 起こりはするもの。つまり、人が起こしたものなのだと分かった。
・戦争が偶然起きたわけではない事実に気づけた。
・戦争や平和について深く知り、考えることができてよかった。戦争を防ぐためにもっと学び続けたいと思った。
・戦争をしないための工夫を考えたのはたのしかった。

(ディスカッションへの感想)
・たくさんの意見が聞けて良かった。
・もっと色んな意見を聞きたい気持ちになった。
・色々な考えをもっと知りたいと思った。
・自分の気持ちが言えた。

以上です!

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