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悩む暇があるならこれ見とけ!SF映画おすすめ10選!

宇宙、近未来、タイムトラベル、ロボット、エイリアンなど非現実的な題材を扱うジャンルが、SF映画です。
そこにはロマンがあって、とてもワクワクします。1番好きなジャンルです。

多くの人におすすめしたいSF映画を10本選びました。
「SF映画って何見ればいいんだろう」と悩まれている誰かの参考になれば幸いでございます。

※偏りがないように似てる映画は1本に絞っております。


まずひとつめは……

「ガタカ」

遺伝子で優劣が決まる近未来の物語です。遺伝子操作ではなく、自然妊娠で生まれた主人公は、地球への絶望や宇宙への憧れから、劣る遺伝子ながらも宇宙飛行士を目指します。

敷かれたレールから飛び出す系が好きな方におすすめ。
主人公はやっぱり生まれ持っての才能はないから障害だらけの夢なんですが、(ときどきズルもしちゃう)、どんなときも諦めない姿、そしてときおり感情を爆発させる姿が、とても人間的で胸を打ちます。

ずっと先の未来、地球がこうなってしまう恐怖もありますが、そのとき、この映画は希望となるでしょう。


続いて2本目は……

「アイ・オリジンズ」

精神的なSFもの、スピリチュアルな映画です。
皆さんは「アイ・オリジンズ」に出演しているブリットマーリングという女優をご存知でしょうか。いろんな作品でクリエイターも務め、独創的な映画を制作する映画人です。Netflixドラマ「THE OA」主演女優といえば、わかる人も出てくるだろうと思います。

ブリット・マーリング

私は「THE OA」のシーズン1で彼女の感性に惚れました。なんて物語を創っているのだろうと。
こちらもスピリチュアルなドラマです。これについては、またいつか。

「アイ・オリジンズ」に戻りますが、メインはヒューマンドラマで、ラブストーリーとなっております。
【人間の瞳について研究する大学院生が、綺麗な瞳を持つ女性と出会い、結ばれ、永遠の愛を誓うが、ある悲劇が訪れ……】という話です。
SFというよりは、「神秘」でしょうか。非科学的な事柄を描いています。
SFとしては弱いので、がっつりサイエンスなフィクションやファンタジーを期待されてる方にはおすすめできませんが、とても素敵な映画なので皆さんに見てもらいたいです。


続きまして、3本目はこちらです。

「アフター・ヤン」

家族の一員で、人型AIであるヤンが動かなくなったことをきっかけに、変化していく家族を描いております。ポスターで右を向いてる方がヤンです。
SFは弱めで、大きな展開も起きないので、これまたエンタメを求めている方におすすめできる映画ではありませんが、ヤンの故障が、家族に対して多角的に影響し、家族というものの存在価値を言葉を用いず映像で教えてくれる映画となっており、映像、音楽、ストーリーどれも美しく、たくさんの方に見ていただきたい映画です。
勝手に、家族というものを知りたい学びたいときの必修映画としております。


ここまで優しいSFが続いていましたが、4本目は……

「ブレードランナー」

今もなおディストピア映画の頂点に君臨する名作です。「ブレードランナー2049」という続編もありますが、今回は元祖ブレランです。

この物語には、レプリカントと呼ばれるアンドロイドが登場します。見た目は人間と変わりません。近未来の世界で、彼らはいわば奴隷です。人間が楽をするために作られた人型のロボット。ただし、感情を持っています。
そのレプリカントが、自分たちを奴隷扱いしてくる人間から逃げます。逃げると、捕まって、殺されます。当然、殺されそうになるので、殺される前に殺します。
ブレードランナーでは、そんな脱走したレプリカントを捕まえる側の捜査官が主人公なのです。
この時点で、善悪の判断は難しくなります。お互いが、自分の身を守っているだけなのです。

クライマックスでは、主人公とレプリカントの親玉が直接対決をします。命をかけた戦いの中で、レプリカントの生を楽しむようなセリフや姿がとても切なく、かつ美しく、胸が熱くなります。素晴らしい映画です。


続きまして、5本目です。

「オール・ユー・ニード・イズ・キル」

同じ時間を繰り返すループ系のSFであり、エイリアンと戦うバトルものです。
戦場でエイリアンに殺されたら何故か朝に戻る、という謎に急に直面しますが、死を繰り返しながら、ゲームのようにエイリアンだらけの戦場を攻略していきます。
難解ってほどではないですが、多少頭を使う話ではあります。また、エイリアンの生態にSFが絡みます。

何度も繰り返すことで完全にスーパーソルジャーになった主人公と、バディとなるリタが共に戦場で戦うシーンがとても好きです。無双状態が気持ちいいです。
映画の後半はユーモアやアクションが減り、エモーショナルな話になっていきます。切ない展開もありますが、そこから巻き返しがあり、トムクルーズの映画らしい笑顔で終わる美学が感じられます。

(リタの腕立てのシーンの二の腕がかなりセクシーです……)


そして6本目はこちらです。

「透明人間」

SF+ホラーです。
【主人公セシリアは恋人からDVを受けており、意を決してその環境から逃げ出します。DV男は、主人公に逃げられたことで、悲しみに暮れ、なんと自殺をしました。
その後、セシリアは、人の形をした見えない何かに襲われるように……】という話です。
単に透明人間に脅かされる映画ではありません。
透明になっているものは主人公に対してどんな存在なのかが重要でした。見えない恐怖、人間の悪意、男性からの支配が重なり、恐ろしいスリラー映画となっていますが、この映画は、その恐怖と絶望に立ち向かうセシリアの強さを描いています。

我々の心理を逆手に取ったカメラワークと演出が素晴らしくて、ホラーとしても最高の映画です。
想像以上の満足を得られますので、ぜひ一度手を伸ばしていただきたい映画です。


7本目は…

「NOPE/ノープ」

いわゆる未知との遭遇は色んなバリエーションがあり、数多くのSF映画で描かれてきました。それらを見ることで、我々も色んなものと遭遇してきました。一期一会ですね。大切にしたいです。
「NOPE/ノープ」はその中でも超最悪の遭遇をします。
言葉では表現できないものと出会ったことで、社会構造から自分自身の生き方までも無言で批判されながら、襲われます。
ホラーやパニックとしても面白いですし、UFOが登場するSF映画としても映像表現含め最高です。突飛すぎてB級映画のような設定ですが、そんなアイデアを恐れず使いこなす無邪気さとテクニックが凄いと思います。また、監督の「映画大好き」な感じがたまりません。
加えて、この監督の映画は、先に述べたように社会批判を常に孕んでおりますので、どういう批判性が込められているのか考えながら見ることが出来、知的欲求も満たしてくれます。
多方面から見ることができる映画であり、一つの大スペクタクル映画でもあります。鑑賞後も思考を支配され、何度も見たいと思わせてくれます。
一見の価値がありますので、まだの方はぜひ。


残りあと3本ですが、一旦、番外編です。

「プライマー」

時間系SFで、難解度MAXの映画です。
クリストファーノーランでは物足りないマニア向けの映画となっております。私はこの映画を理解することはできませんでした。
監督は本物のエンジニアで、脚本からほとんど自分で製作した、いわゆる天才です。
あらたなタイムトラベルの描き方しており、説明が少なく、不可解なことが連続して起きるため理解が追いつきません。
例えばタイムトラベルで遡っている間も体は存在すると言ってきたり、タイムトラベルのしすぎで主人公が何人かに増えたりなど、理系的に表現してきます。私にはイミフです。エンタメの皮を被った動く論文だと思ってます。
ぜひ、挑戦してみてください。


では、気を取り直して、8本目です。

「ザ・フラッシュ」

ヒーロー映画は基本的にSF映画と呼べると思いますが、その中でも「ザ・フラッシュ」はSF要素が軸となっており、物語の核として輝いております。
【時空を超え過去に行けるようになった主人公が、亡き母の死を防いでしまったことをきっかけに、世界に歪みが生じてしまう……】というストーリー。完全にSFです。光速で動けばタイムスリップ出来るって、昔から言いますよね。似たような原理でしょうか?
また、テーマがわかりやすく、ヒューマンドラマを描く映画でもあります。フラッシュやその他キャラクターの能力的に派手なアクションシーンが目立ちますが、最初から最後までテーマを見失わず、逸脱することなく描き切れています。
ヒーロー映画としてだけでなく、SFとしてもヒューマンとしても、最高の映画だと思います。

※その他ヒーロー系は選びませんでしたが、ドクターストレンジシリーズやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーシリーズも最高のSF映画なので、ぜひ。


9本目は……

「2001年宇宙の旅」

おそらく名前だけは知ってるという方が多いのではないでしょうか。スタンリーキューブリック監督の名前も有名だと思います。映画好きにとって避けては通れない監督ですが、そうではなく、若い方はわざわざ手を伸ばすような作品ではなかったでしょう。
これと似た映画としては、「インターステラー」という、より具体的で、家族愛を主軸にしつつ、最新の科学における宇宙物理学やワームホール、ブラックホール、相対性理論などを扱い、娯楽要素をうまく混ぜたサイエンスフィクションの大傑作が2014年に公開されております。
こちらは見たことある方が多いと思いますが、その50年近く前の1968年に公開され、インターステラーに劣らないクオリティを誇るSF映画が、「2001年宇宙の旅」なのです。宇宙空間の映像に至っては今公開しても見劣りしません。
「インターステラー」含め、この映画に影響を受けたSF映画がごまんとあります。映画人にとって、憧れの存在だったのでしょう。
見たら誰かに話したくなること間違いありません。ぜひ映画史に残る名作を楽しんでいただきたいです。


そして最後、10本目は……

「TENET テネット」

あらすじは省きます。
テネットについて私が伝えたいのは、この設定を生んだ天才がいて、脚本を書き上げた天才がいて、映像化した天才がいること。その天才は3人じゃなくて、たった1人、クリストファーノーランだったことです。
(もちろん、先述の「NOPE/ノープ」の撮影も務めたホイテヴァンホイテマ撮影監督など、一流のスタッフたちのおかけでテネットは製作できたと思います。)
テネットは、時間の逆行というSFをしつつ、「第三次世界大戦」の危機から世界を救うという話になります。仰々しい展開ではありますが、ロマンがあります。
また、テネット製作時に監督が「007みたいな映画を作る」と言っていたので、スパイ映画を期待していたんですが、蓋を開けてみたら過去一難解なSF映画だったことが、あとから凄く笑えてきます。クリストファーノーラン監督におけるスパイ映画は、こうなってしまうみたいです。
時間の逆行は、遡るタイムスリップとは異なり、過去に向かって進みます。すでにあったことを逆に追って体験しにいく流れになるので、因果関係が説明できなくなりますが、深く考えてはいけません。この映画の全てを説明できる答えなんてありません。監督が描いたヴィジョンを楽しむことが大切です。
逆行にしたり順行に戻したり、同時に両者を存在させてみたりと、誰も作ったことのない映画を完成させてみせたクリストファーノーラン監督の全ての才能に、我々はひれ伏すしかありません。
もしまだテネットを見たことない方がいましたら、10選とは言いましたが他は後回しでいいのでまず初めにテネットを見てください。SFを語るのはそれからです。どうぞよろしくお願いします。


SF映画10選、いかがだったでしょうか。

途中から明らかにメジャーな作品ばかりになってしまいましたが、個人的に満足のいくラインナップになりました。
これからもSF映画をたくさん見て、第2弾ができるように頑張ります。
読んでいただきありがとうございました。
映画を選ぶ際の参考になれば幸いでございます。

mokase

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