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曽野綾子『自分の始末』「謝罪の時代 昼寝するお化け〔第八集〕」

スターリンは

巨大な権力を持って人々に臨んだ「強者」だと思われている。


しかし、

ここでは彼がいかに弱い性格であるが故に、

防御的に攻撃的な人物になったかが随所に示されている。


そう思えばこういう例は世間に多い。


ほんとうの強者は弱点を隠さない。

自然に

嘆いたり、うちひしがれたり、もっと幸運な人を羨んだりできる、ということなのかもしれない。


だからもしかすると

私たちが用心しなければならないのは、自分の周囲の強い人ではなく、弱い性格であろう。


というか、

弱い性格のみが、

圧力的な強者を装うことができるのである。


真の強者は

弱者を圧迫しなければならない理由がないのだ。

すぐに激高するということは

「私は弱い人間です」ということなのだ。


痛いところを突かれると

自分を守るために

怒り狂う。


それはもうすでに

自分を守れてもいないことにも

気がつかないで。


そうなると

怒りが続くまで

放っておくしかない。


自分にも当てはめて

怒ってしまいそうな時に

ああ

私も弱いのだなと

感じている。


感情をどこにぶつけても

何も解決はしない。


何ができるのか。

どうすればいいのか。

を考えて行動するしかない。


できることなら

強く優しい人間でありたい。

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