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曽野綾子 海の夕陽と人生の夕映え

私は海の傍らに

畑と蜜柑畑があるんです。

曽野さんは三浦半島に家を持って畑を耕し暮らしていた。

そして毎日、

海に沈む夕陽に包ま込まれるような

暮らしをしてました。

その半島から

毎日海に沈む夕陽を眺め

その

鮮やかな

夕陽の光に包まれるように

暮らしていたという。

私の小説の

原点の風景ね。

その夕陽が

小説の原点の風景だという。


ずっと

海の夕陽と

人生の夕映えを

書いていたような気がする。

海の夕陽

そして

人生の夕映え


やがて

いつも素晴らしい

マジックアワーが過ぎて

夜の時間がやって来る。


人生も

やがて夜の時間が来る。


その夕陽の光の中に立ち

夕陽を眺め

人びとの生きざまを

書く。

それはそれは壮大で、

一日として

同じ光を

見たことがないの。

いつも違う夕陽であるように

一人ひとりには

ちがった輝くような人生の光がある。


同じ光などないように

同じ人生もない。

私は

信仰なんか厚くないんですけど、


死んでいく運命の人間として、

ひれ伏したいような

華麗な光景なんです。

夕陽が落ちていくときの

あの素晴らしい

華麗な

輝きには

ただ

ひれ伏すしかない。


そんな人生を

私たちは一人ひとり


輝きながら

確かに

生きている。


生きていることは

ほんとうに

素晴らしい光なのだ。

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