『かもめ食堂』
ずっと苦しくてどうすればいいのか分からずにいたころ
いつも夕方の同じ時間に『かもめ食堂』の録画した映画を見ていた。
自分がなぜその『かもめ食堂』にひかれているのかさえ分からないで
毎日毎日見ていた。
かなりずっと見ていて何となくその『かもめ食堂』が押しつけがましくなく、淡々と生きている人たちにもそれなりの苦悩があり、それでも何とか生きていることにひかれていることが分かった。
何も言わないで、そっとそばにいてくれているような安心感があった。
そして「悲しい人はどこにいたって悲しいんですよね」という意味の言葉を言っているのを、今となってはおぼろげだが、覚えている。
当たり前のことをただ当たり前に言ってるのだけれども、心にしみていった。
当たり前と思っていることは、気が付きにくいものなんでしょうね。
そして、どうしようもなく苦しく悲しい時に、その当たり前のことの深さを知ることができるのでしょう。
DVDを買っている。
今度は違った気持ちでこの映画を見ることになるのかしら。
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