見出し画像

春に散る

沢木耕太郎さん原作「春に散る」を観てきた。

公開されるかなり前から映画館のポスターや
予告映像を観てめちゃくちゃ気になっていて
絶対面白そうだなと感じてて

観てみたらめちゃくちゃ良かった。

物語りとしては、チャンピオンになるまで
努力をして上り上がってきていたが
不公平な判定で負けてしまいその後
ボクシング熱が冷めてしまい燻っていた
横浜流星演じる黒木翔吾が40年前に同じように試合で判定負けを喫して、アメリカに渡米した佐藤浩一演じる、広岡仁一と出会う。

最初は飲み屋で若い大学生くらい男たちに
静かに飲めと説教をしてその後、店を出る
広岡に苛立ちを募らせた若い大学生達が
突っかかっていき、大丈夫かと様子を見に行くと、白髪の広岡が三人とも簡単に倒してしまい

その動きを見て、広岡の居所を訪ねて
コーチになって欲しいと願うが断れる、が、
その後広岡とかつて、若手三羽烏として
人気を博した、片岡鶴太郎演じる、佐瀬健三と暮らすことになった家に行き、最初は断られるが、出された課題をクリアしてトレーナーと
選手としてのスタートを切る。

広岡や佐瀬と共にかつては期待された選手だったにも関わらず、酒に溺れて、挙句に、恋仲だったスナックのママさんに絡む輩を殴り
塀の中に送られた哀川翔演じる藤原次郎も
とても良い演技でかっこよかった。

広岡の兄の娘さん姪っ子の橋本環奈演じる
広岡佳菜子も母がいない中倒れた父の介護を
ずっと1人で福岡の田舎町に建つ寂れてボロい
家で面倒見てきたが、亡くなってしまい
親族が叔父の広岡しかおらず、書類に判をもらい来て、その後広岡も火葬の為に帰省して

葬儀の人が霊級車に棺桶を乗せて、発進する車に向かって、佳菜子が「あぁーー終わったーー」と言うシーンは本当にひと段落着いたんだなと、佳菜子の今までの苦労が伺える。

その後佳菜子は翔吾ともに、仁一の家に同居して、生活していき、チャンピオンへの道を進んで行くが、私生活では翔吾のお母さんが
働いてるガソリンスタンドで共に働く
若い男と、付き合っているが、それも渋々
目を瞑っていたが、大きな試合が組まれることをお母さんに報告しにガソリンスタンドを
尋ねるとお母さんの顔にアザがあり
それはどうしたのと尋ねてもはぐらかされてしまい、すぐさまピンときて、遠くにいた
若い店員のお母さんの彼氏に睨むと
目線を逸らして、すぐさま駆け寄り、彼が着ていた、翔吾の服を真冬の中怒号を浴びせながら
服を全部脱がせて、罵声を浴びせる。

ここだけ切り取ると、頭に血が上ると
手に負えない暴れん坊みたいだが、
昔翔吾がボクシングを始めたきっかけが
借金取りが家を訪ねてきて、手をあげそうになる借金取り達からお母さんを守るためという。
母親思いの翔吾の優しさがゆえだった。

その後プロボクサーが、殴ってなどはいないが
素人に暴力を振るったと記事をすっぱ抜かれて
せっかく、組まれていた試合が取り消しになりかったがどうにか試合は行われるようになったが、チャンピオンの窪田正孝演じる
中西利男が不器用な翔吾と真逆の物事を器用にこなして面白半分で試合を承諾するが、

翔吾に降り掛かる災難とトレーナーの広岡にも
病が襲いかかり、2人はその一瞬を生きると
決意を固めて、リングに向かう。

ラストの試合は迫力満点で、映画というよりも
リアルな試合を見てるような熱量と蓄積される
ダメージにより腫れる、顔と体を見てると
手に汗握った。映画が終わり、
エンドロールともに、流れる主題歌の
aiさんの歌声もとても良かった。

こんなにも桜の美しさと、一瞬の切なさが
関わってくる、ボクシング映画は無いなと
感動した。観た直後にnoteに書こうとして
下書きしたまま、放置していたが、遂に書けて
少し気持ちが楽になった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?