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『DVから逃れる』 あるDVサバイバーの記録 #002

#002  反抗期から大学進学とDV

子供達が大きくなるにつれ、父親に対する反抗が始まっていった。
幼い頃から両親の言い争う姿を見てきた子供達。いわゆる「面前DV」という状態で心の発達に悪影響を与えてしまったことは本当に申し訳なかったと思う。
特に1番上の子はよく反抗していて父親と言い争っていた。
そうなるとターゲットは私から1番上の子へと移っていき、ついには暴力を振るうようになり、軽い怪我ではあったが部活の大会に出られなかったこともある。元夫曰く「口を返す方が悪い」と相変わらずの謎理論でもはや虐待の状態に陥っていた。この時に医療機関で診断書を貰い、警察に相談できていたら事態は変わっていたかも知れないが、当時の私はそこまでの知識は無く、とにかく家庭内で子供達を守ることに必死だった。
元夫は「お前が甘やかすから俺に反抗するんだ!」
とあくまでも他責思考。
そして1番上の子が大学に進学する頃には金銭問題でさらに争いがひどくなっていった。
私は家庭の事情で大学に進学することができなかったため、自分の子供達には多少苦労しても進学して欲しかったが元夫は「金が減るから」と進学させることを渋っていた。
だが元夫は外では進学を喜んでいるように装い、自慢しているようだった。
結局奨学金を借りて子供は無事に進学したが、正月に帰省しようとした際に元夫は「金がかかるから」という理由で帰省を拒んでいる。流石にこれは子供があまりにも可哀想なので、当時すでに働いていて収入があった私が費用を支払い帰省させた。(この時もブチギレて大暴れしたのは言うまでもない)裁判の資料の中でも帰省させる私がおかしいと証言している。

さらに私に対して「お前の家計管理が悪い」とキャッシュカードを取り上げ、月に3万円しか渡さなくなり、通帳は一切見れないように引き出しに鍵をかけてしまっていた。経済的DVの始まりである。
幸い自分の収入だけは自分で管理できたので補填することが多くなり、一向にお金は貯まらない。そればかりか「居候のクセに」「お前は飯炊く以外に俺に貢献していない」「(パートだから)月10万しか稼がないくせに!もっと残業してこい!」と暴言を吐かれる日々。この頃にはすでに家庭内別居のような状態だった。

そしてついに事件は起こるのである。

続く

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