5年後にトップセールスになって、10年後はマネージャーになりたいです!
採用の面接をしていると、「5年後にトップセールスになって、10年後はマネージャーになりたいです!」と言う候補者によく出会います。
そう言うコメントがあるのは、20代半ばくらいまでの候補者が多く、「元気があっていいなぁ!」と感じるます。一方で、「そんなに甘くはないぞ」、と言ってあげたくもなりますが、「でもその心意気を忘れずがんばって欲しいな」、と応援したくなります。
セールスで成功して出世してやる、という姿勢はいいと思うし、そういう勢いは持つべきと思いますが、セールスとセールス部門のマネージャーでは全く業務内容が異なることが多いですよね。
なので、「なぜマネージャーをやりたいのか」、「マネージャーになって何を成し遂げたいのか」、というところはしっかり自問自答して欲しいと思います。
ポジションは目的を達成するための手段と考えたほうが、自然だし本質的なように思います。
そもそも仕事も、セールスで言えば、自分で売って売り上げをあげていくことから、自分ではなく自チームのメンバーに売ってもらうことで自チームの数字=自分の数字を作っていく、という大きな変化があります。
英語ではスポーツの監督はManagerというそうですが、営業担当から営業課長になるということは、選手から監督になるイメージと重なりますよね。
人を育てること、励ますこと、時には叱ること、それがメインの仕事になってくるでしょうし、マネージャーの動機付けひとつで、メンバーひとりひとりのキャリアが、人生が変わってくる。さらに言えば、メンバーのパフォーマンスが変われば、そのメンバーの家族にも影響が出てくるでしょう。
少し大袈裟に言えば、複数の人の人生にも責任を持つということになります。
あってはならないことですが、万が一、従業員の自殺などがあったとすれば、ご遺族と向き合うのもマネージャーの仕事になりますし、上司になるということは、非常に重みのあることだと思います。
営業で実績あげたら、その延長線上にあるのがマネージャー!というのは危険かな、と思っています。
なぜマネージャーになりたいのか、何がしたいからマネージャーになりたいのか。ポジションを目標や目的ではなく、自分の実現したいことの手段として考えた上で昇格していけると、良いのかもしれません。
サラリーだけなら、セールスで大きな売り上げをあげて、インセンティブや歩合給をあげていくということでも実現できるのかもしれません。
マネージャーの仕事って、こんななのか、こんなはずじゃなかった、ということは本人にも、そのチームのメンバーにも不幸では無いかと思います。
しっかりとした理解と動機を持ってマネージャーになってもらえるよう、マネージャー候補の人たちに色々なコミュニケーションをとっていきたいと思っています。
もち庵
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