車を運転するとき、僕はいつも確率の問題を思い出す。「白玉が999個、赤玉が1個入った袋から、玉を1つ取り出して戻す操作をn回行うとき、赤玉を1回も取り出さない確率を求めよ」というものだ。この簡単な問題が教えてくれるのは、1回の操作ではごく低確率でしか発生しない事象であっても、操作を反復すればするほど、発生させないでいるのは難しくなるということだ。引き当てるのが「赤玉」ならなんともないが、これが「交通事故」ともなると命に関わる。
そういうわけで、僕は車の運転をできるだけ避けるようにしている。nの値が小さければ小さいほど事故を起こす確率も小さくなるのだから、運転技術に自信がない僕としては当然の判断だ。
だから、友達に「車を運転したいから旅行に行こう」と誘われたとき、初めは正気の沙汰ではないと思った。何が楽しくてロシアンルーレットの試行回数をわざわざ増やさなければいけないのか。しかしよく考えると、レンタカーの料金を4人で割って旅行に行くのは確かにコスパが良いし、行き先が鳥取というのも面白そうだ。そしてなにより、集まっているメンバーはみんな僕より運転が上手い。これは自分だけで行くより安全かもしれない。
ということで誘いに乗っかって、鳥取・岡山に行ってきた。結果的に事故もなく、ただ楽しいだけの旅行となった。写真は少なめだが、せっかくなので文章を添えて記録を残しておこうと思う。写真だけでも見てもらえると幸いである。
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【1日目】
・鳥取港海鮮市場かろいち
・昼食(カニ丼)
・砂の美術館
・プリン専門店 Totto PURIN.
・鳥取砂丘ビジターセンター
・鳥取砂丘
・夕食(回転寿司チェーン店)
・三朝温泉
・就寝
【2日目】
・岡山県倉敷市 倉敷美観地区
・大原美術館
・昼食(蕎麦、ままかり寿司)
・夕食(ファミレス)
・帰宅(無事生還!)
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以上。とにかく今は、合計600km超の道程を無事に走り終えることができて安心している。ドライブなんてふざけた趣味だと思っていたが、意外と悪くないかもしれないと考えを改めた。自分の袋に入っている白玉の数を信じて、運転という行為にもう少しだけ親しんでみるのもいいかもしれない。もちろん、赤玉を引かない範囲で、だけど。