見出し画像

【うつ病との交際記録①】出会い編

こんにちは、ふくもちです。

新卒から勤めたゲーム会社を2022年9月末で退職し、わりと時間と気持ちに余裕ができたことで、ようやく自分のことに向き合えるようになってきました。
ですので、何回かに分けて病気のことを振り返って行こうかと思います。

なお、たぶん病気とは今もゆるゆると付き合っており、完全にお別れはできていないと思われます。(「たぶん」という表現は、非推奨だとは思いますが通院していないので言い切れないため)
でも、退職して色んなアルバイトをするうちに自信もついてきて、少しずつお別れに近づいているような気はしています。

今回は「出会い編」と題して、うつ病に出会うまでを振り返ります。

2019年5月 新作のディレクターになる

ゲーム会社に勤めて3年目の春。
AD&APとして携わっていた、既存ソフトの国内&海外移植が一通り発売したところで、あるプロジェクトに関して上長から打診を受けます。
それは、補助金申請のために試作まで作ってあるものの、本制作に進めるにあたりディレクターが不在で、止まっているプロジェクトでした。
私と一緒に移植を作っていたディレクターは別作品を担当するため、このプロジェクトは担当できない。だからやってほしい。と言われます。

悩みはしましたが、試作時点で世界観やキャラクターはほぼ出来ていたこと、ADとしてゲームを作りきったことで自信にあふれていたため、「これならディレクター初心者の私でも作り切れるだろう」と、この話を受諾しました。

2019年6月 状況に絶望する

そんなこんなで新作ディレクターの仕事を引き受け、まずは内容と状況の把握からスタートしました。

しかし、試作はあくまでも試作で、後半はかなりふわっとした状態にしかなっておらず、ほぼイチから練り直す必要があることが判明しました。
しかも、試作があくまで「補助金獲得目的だった」ことで、面白さは二の次で「とりあえずグラフィックを組み合わせてそれっぽく見えていればOK」のようなクオリティだったことも分かりました。
だ、ダメじゃん……

さらにさらに「今期中(=翌年の3月まで)に発売してね」と言われ、スケジュールと内容の再構築に追われることになります。

2019年7~8月 とりあえず作る日々

このプロジェクトは
・主にお金を見るプロデューサー(P)
・主にスケジュールを見るアシスタントプロデューサー(AP)
・外注含めグラフィック全般を見るグラフィッカー2名(G)
・なんでもやるディレクターの私(D)
の4人チームで動いていました。
ディレクター初心者で、創作活動もほぼしたことが無い私は、チームに意見を聞きつつ内容を詰めていき、素材の量産に突入していきます。

終電で帰宅し、寝るのは3時や4時。土日も仕事というのが当たり前の生活。
移植のときは会社に泊まり込んで作業をしていたのを思うと、家の布団で寝られるだけマシなのでは。という、なかなか毒された思考に陥っていました。

しかし、この辺りから体調を崩すことが増えていきます。
・寝付けない
・37度過ぎの微熱が続く
というのが、主な症状でした。
当時のSNSを見返したら、仕事で忙しいわりにアニメやドラマを見たり、乙女ゲームをプレイしていたので、趣味を楽しむ元気はまだあったようです。

2019年9月 崩れる

スケジュールに追われつつ開発を進めていましたが、どう考えても今期発売は間に合わないことが確定し、Pに「無理っす……」と伝えてから、負のループに陥ります。
恐らく、AD&APとしてどうにかスケジュールを間に合わせた過去があったので、それが出来なかったのはかなりのダメージだったのでしょう。

また、スケジュールが守れなくなったことで内容面を見つめ直す時間ができ、作っているものが面白くないことに気付いた=ディレクター適正の無さを痛感します。

体調も変化が出てきました。
前からの睡眠や微熱の不調に加え、やる気が起きなかったり、身の周りのことが億劫になっていったのです。

流石におかしいと思い、症状を入力することで病気を診断してくれるというサイトで調べてみました。

調べようと思った時から薄々感づいてはいましたが、結果は「うつ病」

とりあえず、当日でも初診患者を診てくれる病院があったので、駆け込むのでした――


今回はここまで! 次回へ続く


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?