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恐れず、進め

”お土産”が、はじめて功を奏した。

いまメインで取り組んでいることとは別に、「こんなことを考えてやってみました」というお土産的な報告を、指導教官にした。


案の定、渋い顔。
今回もあかんかったかあ。ちょっとは自信あったんだけどな、と思った矢先。


「これいけるかもしれないね」と先生の口から、予想外の一言。

心の中で盛大にガッツポーズをした。


「もっと詳しく分析して確認してみな」と、はじめてのGOサインに、ぶんぶんうなずく。

荒削りで報告しちゃってごめんなさい。
それでも、自分がこうじゃないかなと思ったことの面白さを少しでもわかってもらえて、すごく嬉しかった。


おまけに、「うまくいけば、相当いいジャーナルに載るかもしれないよ」とのお言葉まで。でも、まだまだ越えるべきハードルは山ほどあって、そんなに簡単にうまくいかないのだろう。

当然、詳しい分析の結果、白紙になってしまうことだってある。

重ねて言うけれど、越えるべきハードルは山ほどある。中にはものすごく高いものだってある。
作業の結果、明日、明後日、1週間後に、あっさりとぬか喜びに変わる可能性だってある。私が見つけられていないだけで、実はもう他の人にやられていることだってありえる。

でも、やっと自分の研究の第一歩を踏み出せた。いまはそれが嬉しい。
自分の思う、大事な問題を自分で見つけられた。
応用理論を専攻する上で必要な、学術的にも、政策的にも、社会的にも大事だと思う研究(の種)を見つけられた。


やっとスタートラインに立てたことへの大きな安堵と、嬉しさでいっぱいだ。


もしかしたら、やっぱりぬか喜びなのかもしれないけれど。

いまはこの嬉しさを噛み締めて、結果がでない可能性を恐れずに進みたい。


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