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日本語の授業について説明します①

ここでは当センターの日本語の授業についての概要を説明します。
技能実習生の日本語のレベル、使用教材、講師などです。

日本語のレベル

これを読んでいる方は中学生のころ(今は小学生?)から英語を勉強したことがあると思います。
英検やTOEICといった試験を受けたことがある人も多いでしょう。

日本語を学ぶ外国人にも試験があります。試験はたくさんあるのですが、代表的なものは「日本語能力試験(JLPT)」と言います。
よく「日本語検定」と言う方がいますが、これは主に日本人が受けている全然別の試験です。

この日本語能力試験ですが、レベルが5つに分かれています。
易しい順からN5~N1です。N1が一番難しいです。
N5・N4は初級で、N3~N2が中級、N1を上級という場合もあります。
日本で有名な大学に入るならN1レベル、専門学校に入るならN3~N2レベルの日本語力が必要ですし、コンビニでバイトをしている外国の人(留学生等)は多くがN3レベル以上です。

日本語のレベルについての感覚はだいたいつかめたでしょうか。

技能実習生(一般職種)の日本語

ところで、日本に来る技能実習生の日本語のレベルですが、N5未満の人が多いです。
N5は一番低いと言ってもどのくらいのレベル?と思う方もいるかと思います。
とても雑な比較ですが、英語で考えると中学卒業レベルがN5ぐらいと考えていいと思います。(先ほどちょっと調べてみたら、中学卒業レベルがCEFRのA1、英検の3級ぐらいだとの記載がありました。)

みなさんは中学を卒業するときに、英語をどのくらい使いこなしていたでしょうか。
ペラペラ? カタコト? ぜんぜん?

技能実習生の日本語はカタコト英語に近いレベルだと考えていただければいいと思います。

使用教材(一般職種)について

当センターでは国際交流基金が作成した『いろどり』という教材を使用しています。この教材は「外国の人が日本で生活や仕事をする際に必要となる、基礎的な日本語のコミュニケーション力を身につけるための教材」です。

もともとは特定技能外国人を想定して作られた教材だそうですが、技能実習生にもぴったりマッチしています。

またこの教材はweb上に公開されているため、無料で使用することができます。
『いろどり』は入門(A1)、初級1(A2)、初級2(A2)の3つがあります。
またまた雑な比較ですが、A1は初級の前半(日本語能力試験でN5レベル、英検で言うと3級ぐらい)、A2は初級の後半(日本語能力試験のN4レベル)といったところです。
技能実習生はこの『いろどり』の入門(と初級1)で勉強しています。

どうしてこの教材を使用するか。

どうしてこの教材を使用しているのかですが、先ほども書きましたが、この教材が日本で生活を始める技能実習生に合っている点、それから多くの技能実習生がN5未満である点、また母国で日本語を勉強しても日本に来る頃には多くを忘れてしまっている、またはそもそも身に付いていない場合がある点などの理由で「いろどり 入門」を主に使用しています。

講師は?

当センターで教えている日本語教師ですが、全員、有資格者です。
有資格者というのは、文化庁へ届出・受理されている日本語教師養成機関の420時間の講座を修了した人や日本語教育能力検定試験に合格した人のことです。

年齢は40~60代で、企業に勤めた経験のある講師たちです。

次へ続きます


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